はじめに


日本名水百選に選定されている三重県の「智積養水」をご存知でしょうか?
清水の中を泳ぐ錦鯉が水面を彩る美しい用水路なんですよ♪
近辺には縁結で有名な「山岳寺」といったスポットもある、魅力あふれる「智積養水」をご紹介していきます。

三重県の名水百選「智積養水」①概要


日本名水百選に指定されている「智積養水」は、江戸時代に菰野町の湧水池から引いた、かんがい用水路です。
江戸時代から昭和30年代頃まで、人々の生活に欠かせない生活用水として大切に守り受け継がれてきました。

人々の生活様式が変化し、昭和40年代頃に汚染してしまいましたが、その後地元の保全活動が行われ、昔の面影を彷彿とさせる清流を取り戻しました。

現在、全長1784メートルの水路に、約250尾の錦鯉が放流されており、澄んだ水の中を泳ぐ鯉が美しいスポットとして有名なんですよ♪

三重県の名水百選「智積養水」②経緯


昔、日照り続きには水が涸れ、豪雨時には水害を受けるなど水に悩まされていた智積町。

江戸時代に、農業用水や生活用水の保全のため、三重県菰野町神森の湧水池・蟹池より水を引く用水路が建設されました。

水田を潤すだけではなく、毎日の米研ぎから洗濯まで、人々の生活に欠かせない存在であった水の恵は、用水ではなく「養水」と呼ばれるようになり、町の宝として大切に受け継がれてきました。

昭和40年代、高度経済成長に伴って上下水道が整備され、いつの日か「智積養水」は忘れ去られ汚れてしまいます。
これに危機感を抱いた自治会が、「智積養水」の保全活動に取り掛かり、活動の一環として昭和47年に鯉が始めて放流されました。
以降、毎年鯉が放流された結果、約250尾もの鮮やかな錦鯉が泳ぐ清流となり、美しい水の景色が蘇りました。

「智積養水」は昭和60年に環境省の名水百選に指定されている他、国土交通省のふるさと賞にも選定されています。

三重県の名水百選「智積養水」③恋結び折鶴伝説


三重県の名水百選「智積養水」から車で15分ほどの所に、開湯1300年もの歴史がある「湯の山温泉」があります。

こちらの「湯の山温泉」に語り継がれている、「恋結び折鶴伝説」をご紹介します。

江戸時代のこと。上方の大商人の一人娘であった葵と、使用人の佐吉が恋に落ちました。
しかし、身分の違いにより結ばれぬ恋であったため、思いつめた二人は湯の山を訪れます。

そして、蒼滝に身を投げ心中しようとしたところ、2人の前に僧兵が現れました。
「この温泉に浸かれば気持ちも変わる」と説得され、心中を思いとどまった二人は翌朝、お礼を伝えに山岳寺を訪れます。しかし僧兵の姿はなく、せめてもの感謝の気持ちにと、折り鶴をおり寺へ奉納しました。
すると、折り鶴は重なり空へと舞い上がり飛び立っていったそうです。

数年後、願いが叶い結婚した二人が、再び山岳寺を訪れたとき、この寺には数十年も僧兵がいないと知らされました。
二人を救った僧兵は、姿を変えて現れた仏様だったのではないでしょうか。

現在も、幸せを願い、山岳寺へ折鶴を奉納するカップルが後を絶たないそうですよ♪

三重県の名水百選「智積養水」④見どころ


三重県の名水百選「智積養水」の見どころといえば、色とりどりの錦鯉が泳ぐ水辺の景色です。

清らかな水の中を泳ぐ鯉達を眺めながら、散策を楽しんでみてはいかがでしょうか?

水路を巡っていくと途中に、鯉の種類がわかる説明版もあったりと、楽しく鯉を観察できますよ♪


三重県の名水百選「智積養水」⑤おすすめスポット


三重県の名水百選「智積養水」の散策でぜひ立ち寄ってほしいのが、近鉄湯の山線桜駅近くにある「智積養水記念公園」です。
公園内には東屋があり、清流のせせらぎを眺めながらひと休みすることができますよ♪


「智積養水」から車で20分ほどの所にある鈴鹿国定公園内の「もみじ谷」は、秋の紅葉の有名スポット!
シーズンには真っ赤な紅葉があたり一面を彩り絶景を楽しめます♪
周辺には「ふれあい牧場」や「四日市スポーツランド」など、観光にぴったりの施設も揃っているのでぜひ足を運んでみてくださいね♪


もみじ谷



三重県の名水百選「智積養水」⑥グルメ


三重県の名水百選「智積養水」がお店の前を流れる、和菓子屋さん「かめや製菓舗」があります。

「智積養水」の散策の一休みに、甘いものはいかがでしょうか?
店内で試食、そしてお茶もサービスで頂くことができます。

湯の山温泉名物の「麸まんじゅう」に「草もち」、「名水物語」などお土産選びにもおすすめですよ♪

◆かめや製菓舗
所在地:三重県四日市市智積町694
TEL:0593-26-2440
営業時間:9時~19時半/9時~12時(日・祝)
定休日:月曜日


かめや製菓舗



三重県の名水百選「智積養水」⑦アクセス方法


三重県の名水百選「智積養水」までのアクセス方法をご紹介します。

✩電車
近鉄名古屋線「四日市駅」で乗換え、近鉄湯の山線「桜駅」で下車。徒歩3分で到着します。

✩車
東名阪自動車道「四日市インターチェンジ」で降り、国道477号線を湯の山方面へ向かい、四日市西郵便局を超え一つ目の信号を左折。


おわりに


三重県の名水百選「智積養水」をご紹介しました。
清流を鮮やかな鯉が泳ぐ景色はなかなか見ることができない風景ですよね♪
周辺の観光スポットと併せて、お出かけしてみてくださいね。




情報提供元: 旅色プラス