はじめに


その土地の名前には、それぞれ由来に隠された歴史があります。
命名をした人物は、何を考えていたのでしょうか……☆
県名を通じて、関東地方の歴史を覗いてみませんか?

関東地方の「地名」の由来に隠された歴史①東京都


都道府県名は、意外と古くからあるものや、反対につい最近決まったものもあるんですよ。

みなさんは、歴史の授業で習った「風土記」を覚えていますか?

風土記とは、日本の風土や天候を記した書物ですが、この本に載せるため、さまざまな人物によって土地が命名されたり、また改名されたりもしたのだとか。

たとえば、日本の中心部、「東京」が命名されたのはご存知、明治時代です。
それまでは江戸と呼ばれていましたが、京都に対抗して「東」の「京」ということで決められたのです。

関東地方の「地名」の由来に隠された歴史②群馬県


東京都とは逆に、古くからの歴史があるのが群馬県。

古くは、“車評(くるまのこおり)”と呼ばれていました。

先述の「風土記」が編纂される際、朝廷の人物から「良き名に変えよ」と命令が下されました。

漢字二文字で、土地に合った縁起の良い字を使って地名をつけるのがよい、ということなのですが、「車」は一文字ですよね。そこで、「群馬」という表記になったのですが、読みは「くるま」のままだったんですよ。

「ぐんま」と呼ばれだしたのは、実は「東京」と同じ時期、つまり廃藩置県以降なのです。

関東地方の「地名」の由来に隠された歴史③埼玉県


埼玉県の県名の由来は、古くからあるためか、諸説あるんです。

①幸魂(さきたま。魂に幸あれとは素敵な名前ですね)が変化したとされる説。
②「前多摩(さきたま)」、つまり多摩郡のさらに奥にある土地、という意味から転じたとされる説。
③湿地が多い土地柄から、「前湿地(さきたま)」が転じたという説、などなど……。

さまざまな人物が唱える説があり、はっきりとはしていませんが、「さきたま」という音が転じて「さいたま」になったのは、間違いなさそうですね。

関東地方の「地名」の由来に隠された歴史④千葉県


埼玉県のように、色んな説があって判然としない県名もあれば、間違った由来が有名になっている県名もあるんです。

千葉県と言えば有名なのが、平家の「千葉氏」がこの土地に城を構えていたため、土地も千葉と呼ばれるようになった……という説。

これは、実は順序が逆なんです。もともと千葉という地名があった場所にお城を構えた平氏の人物が、地名にちなんで「千葉氏」を名乗った、というのが正解。

ちなみに、なぜ千葉と呼ばれるのか?には、これまた諸説あるそうですよ。

おわりに


いかがでしたか?関東地方の地名には、これまで意識していなかった土地の歴史や風土、思いがけない歴史上の人物との巡り合いが隠れていましたね。「歴史の授業はつまらない!」というあなたも、これをきっかけに調べてみてはいかがでしょう?




情報提供元: 旅色プラス