はじめに


全国屈指の農業県・茨城は、野菜や果物はもちろん、ブランド牛の「常盤牛」や常陸秋そばから納豆まで、この土地ならではの幅広い食が魅力です。さらに、黒潮と親潮が交差する好漁場にも恵まれていて、アンコウやハマグリといった海の幸も豊富。今回は、そんな茨城の食を満喫できる宿をピックアップしてみました。

里海邸 金波楼本邸<大洗町>


大洗海岸の海辺に立つ「里海邸 金波楼本邸」は、全8室の客室すべてにオーシャンフロントのウッドデッキを設える、別荘のような宿です。目の前が波打ち際の食事処でいただけるのは、茨城の食の魅力を集めた田舎風の家庭料理。魚をさばくタイミングから、肉を調理する火加減まで、とことんこだわった料理が運ばれてきます。

夏に向け、マコガレイ、‟ガゼ(ウニ)“、岩牡蠣、鉾田市産のメロンなどを愉しむのに最高の季節になってきました。四季折々の地元食材を駆使した、多彩な料理が堪能できるので、季節ごとに泊まりに行きたくなりますね。

素朴な食材が放つ美味しさと美しさを引き立てる、笠間焼の器にも注目です。

藤屋ホテル<ひたちなか市>


海鮮グルメを満喫したい人におすすめなのが、那珂湊港の近くに立つ、創業120有余年の老舗「藤屋ホテル」。料理長が毎日市場に足を運び、熟練の目で”味よし活きよし”の魚介を厳選しています。冬の味覚・あんこうを使ったさまざまな料理に定評があるほか、通年用意されているズワイガニなど、いつ行っても海鮮尽くしが愉しめます。

夏は、カツオのカルパッチョや、肉厚で濃厚な味わいの生の岩牡蠣にレモンをギュっと絞っていただくのがおすすめです。また、ぜひ味わってほしいのが、鹿島灘の特産品でもある大きなハマグリの土瓶蒸し。‟より浜の宿らしい料理に“と、女将が考案した看板メニューです。

元湯 山田屋旅館<横川温泉>


最後にご紹介するのは、約300年の歴史を誇る奥久慈の温泉旅館。ふぐ会席料理店などで研鑽を積んだ料理長が腕を振るう、地場産の食材をふんだんに使った繊細な味わいの会席料理が、この宿に人を惹きつける、大きな理由のひとつになっています。

提供される料理の特長は、山・海・陸のあらゆる角度から地産地消にこだわっていること。「常陸牛」や常陸秋そばをはじめ、朝獲れの魚介、契約農家が育てる顔の見える野菜や茨城産コシヒカリなど、茨城の食の魅力がとことん愉しめます。旬の食材を器として使うメニューなど、彩りも鮮やかな盛り付けにも、和食の極みを感じられます。

おわりに


以上、茨城ならではの食を提供する美食の宿に焦点を当ててみました。美味しい料理をゆったりと食べて、やって来る暑い季節を乗り切ってくださいね。
情報提供元: 旅色プラス