箱根塔ノ沢の地で、木造4層建て数寄屋造り、国指定登録有形文化財で知られる1630年創業の老舗旅館塔ノ沢 一の湯本館。現在では箱根の地に多店舗展開し、そのクオリティにして低廉な料金体験を実現する、格安温泉旅館チェーンとして有名です。
更に、露天風呂付客室が8,790円で宿泊できるプラン(トリップアドバイザーの『エクセレンス認証』受賞記念プラン、既に終了)や、1泊2食飲み放題付5,550円のモニター宿泊プラン(既に終了)など、スポット的に破格の宿泊プランも提供しています。
そんな歴史ある、老舗の格安旅館チェーンが、2015年に入り斬新なプランを次々とヒットさせ注目を浴びています。
2015年新年早々に話題をさらった芸者芸能プラン。テレビ、雑誌など各種メディアでも話題となりました。
芸者芸能プランに続く外国人向け宿泊オプション折り紙体験プランも日本の伝統遊技を気軽に体験できると大ヒットしましが、これはまだほんの序の口でした。
次々に打ち出されたのは名店との「コラボプラン」です。
6月には、フランスの三ツ星レストラン「ポール・ボキューズ」のオーナーシェフも来店した、箱根の鯛ごはん懐石で有名な名店瓔珞と、一の湯本館の1泊3食付プランを販売。続けて8月には、能登最古の老舗酒蔵として知られる宗玄酒造との老舗協働宿泊プランを販売、と老舗旅館のイメージとは裏腹に次々と斬新なプランを発表してきました。
そして最も衝撃的だったのが、半年先まで予約が取れないといわれる、吉祥寺にある高名な「肉山」とのタイアップ企画「第1回29フェス宿泊プラン」。8月5日に発売されたと同時に完売しプラチナチケットと化しました。「肉山」のオーナー光山英明氏が10月12日の一夜限定で箱根入り。
もちろんメニューは「いろんな肉」のみ。吉祥寺のお店と変わらぬ味を堪能。しかも「肉山ワイン」をはじめ、ビール・日本酒・焼酎・ソフトドリンクなど飲み放題という驚きの内容でした。 第1回とのことなので、第2回、第3回の開催は常に要チェックです。
そしていま注目なのが、小田原の柑橘農園「國見農園」と塔ノ沢 一の湯本館がコラボした、10月14日より販売されている体験宿泊プランです。もぎたて柑橘類のジュースづくりや自然薯掘りが体験できる宿泊プランです。相模湾を望む風光明媚な農園での新たな体験型の観光として注目されています。
特に注目はみかん。10月からは主に温州みかん。2月以降は一度食べたら病みつきになると評される湘南ゴールドやはるみなどが収穫できます。もぎたての柑橘類を使い、農園スタッフと一緒に“しぼりたて”ジュースづくりが体験。しかも、農園内食べ放題とさらにお土産には約3kgの柑橘類がお持ち帰りできます。
そんな一の湯の、箱根温泉と文化財・農業などを組み合わせた、観光体験サービス等の先取的な取り組みが、農林水産省・国土交通省・経済産業省から地域産業資源活用事業計画として認定、箱根地区での更なる需要開拓が見込まれています。
10月30日からは、箱根ロープウェーも一部区間で運転が再開。紅葉を愛でに、一の湯を楽しみに、箱根を訪れてみませんか?
(文:瀧澤信秋/ホテル評論家・Hotelers編集長)
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情報提供元: Hotelers