ボーイングは7月7日、中部国際空港会社へボーイング787型機ドリームライナー初号機(ZA001号機)を正式に寄贈した。

ZA001号機の中部国際空港内で展示される予定で、展示方法や時期については、詳細を検討のうえ、今後決定し発表される。当面、空港運用状況に合わせて場所を変更しつつ、空港敷地内で保管される。

贈呈記念式典で、ボーイング・ジャパンのジョージ・マフェオ社長は、「ZA001号機は、787型機最初の試験飛行機となった特別な機体となる。私は、2009年12月15日に米国エバレット工場隣接のベーンフィールド空港で実施された初飛行、そして、2015年6月22日の中部国際空港での最後のタッチダウン、ZA001号機の最初と最後の飛行に立ち会うことができたことを光栄に思っている。787型機は国際協調の下で開発・製造された航空機であるが、特に日本・東海地方に拠点を置くパートナー企業各社は787型機の開発に大きく貢献され、また、現在も787型機製造において機体構造体の約35%を分担されている。中部国際空港も多大な貢献をされてきた。日本の皆様のパートナーシップにもお礼申し上げる。今後、ZA001号機はボーイングと日本との間で築かれてきたパートナーシップを象徴する存在となる。そして、日本の次世代を担う若者達に航空機がどのように設計・製造されているのかを学ぶ機会を提供し、インスピレーションを与える存在として、末永く日本の皆様に愛される機体となってもらいたい。」と挨拶した。

中部国際空港会社の友添雅直代表取締役社長は、「中部国際空港セントレアが10周年を迎えた記念すべき年に、787型機の飛行試験機初号機となるZA001号機がここセントレアへ寄贈されたことを大変に嬉しく思う。セントレアは、787型機の構造部材の輸送を担う大型貨物機747-400LCF型機ドリームリフターの活動を支えるドリームリフター・オペレーションズ・センター(DOC)を設置された空港として、東海地域に拠点を置く日本のパートナー企業各社とボーイングの米国エバレット工場を生産を結ぶ架け橋の役目を担ってきた。今後、里帰りを果たしたZA001号機については、航空機に興味・関心を持つ方々、特に子供達が楽しく学べる生きた教材となるような展示をしていきたい。ZA001号機が次世代を担う子供たちの未来への思いの架け橋となること望んでいる。」と話した。

来賓を代表して、大村秀章愛知県知事は、「愛知県は現在、アジアナンバーワン航空宇宙産業クラスター形成特区を通して、東海地域を米国シアトルに匹敵する航空宇宙産業集積地とすべく取り組んでいる。今回、ボーイングより寄贈されたZA001号機が本地域の航空宇宙産業のランドマークとして活用してもらいたい。787型機の世界の空での活躍を祈念する。」と挨拶した。

ボーイングは、787型機の製造機数を現在の月産10機から2016年中に月産12機、2020年までに月産14機まで引き上げる予定。これは、双通路型機では過去最大の製造ペースとなる。

式典には、ジョージ・マフェオ ボーイング・ジャパン社長、友添雅直中部国際空港会社代表取締役社長、大村秀章愛知県知事ら、ボーイング、中部国際空港会社、航空関係パートナー企業、航空会社、地元自治体・経済界の関係者約140名が参加した。

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情報提供元: Traicy