10月30日、チャイナエアラインのエアバスA350-900XWB、B-18901がファーストフライトを迎えた。世界で9社目となるA350シリーズの導入、アジアではベトナム航空、シンガポール航空、キャセイパシフィック航空、タイ国際航空に次いで5社目の導入となった。保有するエアバスA340-300の置き換えを睨んでおり、ビジネスクラス32席、プレミアムエコノミー31席、エコノミークラス243席のトータル306席を備えている。



深夜便を利用して、深夜1時に台北・桃園国際空港に到着したため、チェックインカウンターが開いていなかったものの、24時間対応のセルフチェックイン機を利用し簡単に発券が出来た。中国語や英語のほか、日本語を含む諸外国語に対応しているおり、海外旅行初心者にもありがたい。購入時に予約番号やEチケット番号を取得しており、預け入れ荷物が無い場合、昼間帯でもこちらの方がスムーズと言えるだろう。機材納入の遅れもあり、実際にA350-900XWBがアサインされるか確定しなかったが、シートマップ画面を見る限りその心配は払拭された。




自動チェックイン機にて発券した搭乗券とパスポートとオンラインチェックインにて発券したPassbook対応モバイル搭乗券。自動チェックイン機で発券したものはシンプルなレシートタイプで、搭乗券を長期保存したい読者の皆さんにはカウンターでの発券をお勧めしたい。



A350-900XWB初便となるCI903便香港行きは「科技綻揚候機室」と呼ばれる桃園空港B7番搭乗口からの出発となった。この日がチャイナエアラインにとって記念すべき一日、現地の航空ファンや関係者がこぞって撮影を行っているシーンが印象的だった。



チャイナエアラインのA350-900XWB初号機となったB-18901。9月30日にフランス・トゥールーズからデリバリーが行われ、翌日10月1日に台湾・台北桃園空港へ到着した。公募によって選ばれたデザインにより、機体後部にミカドキジが描かれている。機体上部にコブの様な膨らみが見えるが、こちらは機内Wi-Fi用の衛星アンテナだ。




機体左側の前から2番目のL2ドアで乗客たちを迎え入れる客室乗務員の温以宣さん。チャイナエアラインのクルーらは皆フレンドリーで快く記念撮影に応じて下さった。今回は男性を含む10名以上の客室乗務員がサービスに当たっている。短距離区間ながらビジネスクラスを要する路線の為、個々のスキルが要求される。



A350-900XWBの安全のしおり。デザイン等は従来機と何ら変わりがないが、新品ならではの光沢が誇らしい。お土産に最適なのだが、原則として持ち帰りは不可となっている。



チャイナエアラインのA350-900XWBはエンターテインメント設備として個人用モニターと機内Wi-Fiが完備されている。とりわけモニターの大きさが特徴的で、エコノミークラス11.1インチ、プレミアムエコノミー12.1インチ、ビジネスクラス18インチと視認性も高い。システムは全日空(ANA)やユナイテッド航空で採用され、日本でもお馴染みパナソニック・アビオニクス製のeX3が採用されており、操作レスポンスが良好だ。エコノミークラスではタッチパネルでの操作が前提で、リモコンや呼び出しボタン類の設置が省かれている。



前方座席背面に設置されているマルチアダプター対応電源。電源自体の設置は近年珍しく無くなったが、使いやすさを考慮するとありがたいレイアウトだ。プレミアムエコノミークラスには携帯電話やメガネを収納出来るポケットが別途設置されている。ヨーロッパ方面への投入が前提となっているだけに、細かい配慮を感じられた。



エコノミークラス機内食は特別食を除き1種類と言う事で、今回はルーロー飯(台湾風のそぼろご飯)を頂いた。付け合わせとして温野菜と煮玉子、茶菓のチョコレート菓子がセットになっている。短距離区間であるため食前のドリンクサービスはなく、食後にホットコーヒーと烏龍茶のサービスが行われた。





今回香港までお世話になったCI903便、A350-900XWBのエコノミークラスキャビン。シートピッチは32インチ、座席は横3-3-3の9アブレストとA350シリーズ標準のコンフィギュレーションとなっている。LEDにより機内照明を自在に変更する事が出来ることから、その時の雰囲気や環境によって色パターンが変更されていた。原則として地上滞在中は消灯もしくは白色となっていた。


目だったトラブルも無く、定刻より10分遅れの午前10時5分に香港国際空港第1ターミナルに到着した。残念ながらファーストフライト向けのセレモニーや記念品の配布は行われなかったものの、記念すべき一日に立ち会えたのは有意義なひと時となった。


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情報提供元: Traicy