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国土交通省は、アイベックスエアラインズに対して、東京航空局から事業改善命令を行ったと発表した。
10月に行った立入検査で、整備を適切に実施していないことを認識しながらも、必要な対応をとらず運航を優先していたことが明らかになったほか、整備記録の改変や東京航空局に対して虚偽の報告等を行い、整備ミスに対して必要な再発防止策を講じていないなど、適切な安全管理を行わず、輸送の安全を阻害する行為を繰り返している事実が認められたとしている。
具体的には、2013年1月に伊丹空港での前脚タイヤの交換時に、左右両方のタイヤ交換が必要にも関わらず誤って片方のみを交換し、整備記録上両方のタイヤの交換が必要ないように修正した。整備ミスに気付いた後も、必要なタイヤ交換を行わなかった。2013年10月には乗降用ドアのヒンジ点検の期限超過が判明。直ちに点検を口頭で指示する一方で整備記録を期限内に実施済と改変するよう指示し、その後記録は改変されたもののヒンジ点検は行わなかった。さらに2014年8月には仙台空港でエンジン・フェアリングの点検パネルの欠損を発見したが、安全と判断して必要な整備を行わなかった。2015年1月には燃料供給停止用バルブ交換時に、互換性のない部品を誤って装着し、製造者から交換を指示されたが直ちに交換せず、正規部品を入手するまで運航を継続していた。
事業改善命令では、全社員に対して安全意識の再徹底やコンプライアンス教育、安全管理体制の見直し、整備体制の再構築を求めた。講じた措置は12月4日までに報告するよう指示している。