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韓国国土交通部は、務安国際空港でのチェジュ航空機炎上事故を受けて実施した、航空会社に対する特別安全点検と全国15空港の安全施設特別点検を終了した。
ボーイング737-800型機を運航する6社に対する特別安全点検では、チェジュ航空が最多の39機、ジンエアーが19機、ティーウェイ航空が27機、イースター航空が10機、大韓航空が2機、エア・インチョンが4機の計101機が対象となった。
この結果、全般的に運航・整備規定を遵守していることが確認されたものの、一部の航空会社で飛行前・後点検周期超過、欠陥解消手順未遵守、乗客搭乗開始手順未遵守などの規定違反事例が確認された。
違反事例では、国際線では最初の出発便の出発時刻から48時間以内に飛行前・後点検を実施しなければならないものの、2時間を超過して点検した事例のほか、油圧系統電気モーターポンプの過熱表示灯点灯時には4種類のフィルター全てを交換しなければならないものの、1つのみを交換した事例、機長は整備士などから全ての点検完了と異常有無を報告を受けた後に乗客の搭乗を開始しなければならないものの、一部の便で報告前に搭乗を開始した事例を確認した。改善命令とともに違反事項については法令と手続きに従い、厳正に対処するとしている。
また、全国15空港を対象として実施した航行安全施設特別点検を実施では、滑走路付近の方位角施設(ローカライザー)、進入角指示灯(PAPI)、距離測定装置(DME)、超短波全方向式無線標識施設(VOR)の設置位置や材質、形状、性能を重点的に点検し、性能は良好で大部分が壊れやすい材質を使用するなど、十分な安全性を確保していることを確認した。
一方で、ローカライザーとその基礎は、務安を含む7空港9施設で改善の必要があることがわかった。光州と麗水、浦項慶州、務安で各1か所にコンクリート土手、金海(釜山)と泗川で各2か所にコンクリート基礎、済州の1か所でH型鉄骨構造を使用していた。
国土交通部は航空会社の安全点検と空港の主要施設での安全点検を拡大し、それぞれ1月31日、1月21日まで実施する。ローカライザーの改善策は1月中に素案を用意し、年内にも改善する。