KNT-CTホールディングスは、店舗の大幅縮小や希望退職の実施などの事業構造改革を実施する。
「近畿日本ツーリストダイナミックパッケージ」などのウェブ販売に集中し、「メイト」「ホリデイ」ブランドでの募集型企画旅行の販売を2021年3月をもって終了する。138店舗ある個人旅行店舗を、2022年3月末までに3分の1に縮小する。主要都市の残る店舗は、タブレット端末を使ってウェブ商品や、クラブツーリズムのツアーを販売する。
全国95支店を拠点に展開している団体旅行事業も縮小し、教育旅行事業、地域交流事業等専門性の高い事業に集中。2022年3月末までに約70支店に集約する。
一方で、クラブツーリズム事業を拡大し、グループの中核事業の一つとして発展させる。ライフスタイルビジネスとして「新・クラブ1000事業」2021年6月にもを立ち上げ、趣味の講座や座談会、イベントなどを有料化するほか、企業に宣伝の場を提供する。2024年度までに有料会員100万人を目指す。
また、近畿日本ツーリストコーポレートビジネスとKNT-CTグローバルトラベルを合併し、MICE需要の取り込みなどを見込む。
これらの取り組みに伴い、2024年度末までに社員数を現在の約7,000名から約3分の2に縮小する。新規採用の抑制、定年退職による自然減、出向などのほか、35歳以上の社員を対象に希望退職を募る。
また、役員報酬や従業員給与の減額、事務所面積や海外現地法人の縮小、旅行商品の販売終了に伴うコスト削減なども見込んでいる。