NEXCO東日本とNEXCO中日本、NEXCO西日本は、高速道路の休憩施設において顕在化している駐車エリアの混雑に対応し、駐車マスの拡充の取り組みを実施している。
駐車エリアの課題として、深夜帯を中心に大型車の駐車マスが不足し、混雑している状況が発生するほか、大型車の駐車については、首都圏などの主要都市圏に近いサービスエリア( SA)・パーキングエリア(PA) や、逆に主要都市圏から一定距離離れた SA・ PA に偏っているため、SA・PA相互および駐車マスの有効利用が適切に図られない状況が発生している。また、大型車マスに普通車が駐車する、または普通車マスに大型車が停車するなどの不適切な利用のために、本来駐車できる車両が駐車できない状況も発生している。
こうした課題に際して、既存休憩施設の駐車エリアを有効活用した改良により、駐車マスの拡充を図るともに、駐車エリアの利用状況に応じて、普通車と大型車双方で利用可能な兼用マスも整備している。駐車マスは、2019年度には約1,350台を拡充し、2020年度には全国53箇所のSA・PAにおいて、約810台の拡充を予定している。
同社は、駐車箇所の利用平準化を図るため、ETCを活用した路車間無線通信により、駐車場の車種別満空情報をリアルタイムで把握し、情報板・WEBサイトで駐車場の満空情報や休憩施設の混雑状況のきめ細やかな提供を行なってきた。2020年度は、東名高速と新東名の路線全体の情報把握を可能とするため、すべての休憩施設に同様の装置を設置していくとしている。