ユナイテッド航空は、アメリカ・シカゴで開催した事業戦略発表会「FLIGHT PLAN 2020」で、2月に導入した乗り継ぎ客の利便性向上ツール「ConnectionSaver(コネクションセーバー)」によって、これまでに本来乗り継ぎができないはずの6万人の乗り継ぎが可能になったことを明らかにした。
「コネクションセーバー」は、遅れている乗り継ぎ客を待ったとしても、その便がほぼ予定通りに到着できる場合には、出発を遅らせることで、乗り継ぎを可能とするもの。発着地のスポットの空き具合や、その便が到着後に他のフライトに乗り継ぐ乗客に影響がないことなど、様々な要因を考慮するという。乗り継ぎ客にはテキストメッセージで、搭乗口までの経路や移動にかかる所要時間といった情報を提供する。2月にデンバーで導入し、シカゴにも拡大している。今秋にはすべてのハブ空港、その後は全空港に拡大する。
グレッグ・ハート副社長兼チーフ・オペレーティング・オフィサーは、顧客体験向上の取り組みとして、フライトの欠航時の振替便の予約をアプリでできることや、何らかの理由で宿泊を提供する際、乗客がホテルを自由に選べるサービスなどを説明した。
ハブ空港であるロサンゼルスでは15ヶ月、シカゴでは33ヶ月、デンバーでは55ヶ月に渡って、定時運航率がトップであるとした。管制指示による遅延は、サウスウエスト航空の1.6%、デルタ航空の2.9%と比較して圧倒的に高い、6%にも及ぶという。逆風の中でも、25%のフライトが定刻より10分早く到着しているといい、”Time is Gift”と取り組みによる成果を強調した。