日本航空(JAL)子会社のジェイ・エアは、副操縦士が乗務前のアルコール検査を実施せずに乗務したことを明らかにした。
3月5日の大阪/伊丹発隠岐行きJAL2331便(エンブラエル170型機、乗員乗客22名)、折返しの隠岐発大阪/伊丹行きJAL2332便(同、乗員乗客30名)の2便に乗務していた。
JAL2332便の飛行中、アルコール検査の実施・記録管理を行う部署の担当者がアルコール記録簿に検査結果の記載がないことに気づき、帰着後に副操縦士に確認したところ、検査の未実施が判明した。その後に行った検査でアルコールは検出されなかった。副操縦士によると、乗務24時間前以降の飲酒はしていないという。
同乗する機長が途中で変更となるスケジュールであったことから、副操縦士は出社後、通常より多い出発準備資料を用意する必要があり、意識をとられアルコール検査を失念したという。専任のアルコール検査立ち会い者を配置していない時間帯で、検査者が他業務を兼務して対応を行っていたこともあり、検査未実施に気づかなかったという。出発前準備でも、運航乗務員間での確認がなされていなかった。
ジェイ・エアでは、全ての運航乗務員に出発前の相互確認の徹底を指示するなどの対策を順次行っている。