香港エクスプレス航空は2016年10月から、従来のエアバスA320型機に加え、エアバスA320neoおよびエアバスA321型機の導入を進めている。今年6月には4機目となるエアバスA321型機(機体記号:B-LED)を受領。先日、そのB-LEDが使用された香港発東京/成田行きUO1646便に搭乗する機会があったので、機内の様子などをレポートする。
UO1646 香港(13:05)~東京/成田(18:30)
香港空港における香港エクスプレス航空のチェックインカウンターは第2ターミナルのP。香港エクスプレス航空のすべての便がPカウンターで手続きを行っているため、時間帯を問わず大抵混雑している。手続き可能時間は出発の3時間前から1時間前まで。時間に余裕をもって到着しておきたい。
事前座席指定を行っていない場合、チェックイン時に通路側か窓側か希望することもできる。通路側を希望すると、リクライニングができない座席しか空いていないと伝えられたがそれで承諾した。
通常のチェックイン手続きは正面右側のカウンターで行っているが、その対面、正面左側のカウンターはオンラインチェックイン専用カウンターとなっており、比較的空いている。事前にオンラインチェックインを行っている場合はこちら側で荷物の預け入れが行える。ちなみに機内持ち込みができるのは、7キロまでの荷物1点と、ハンドバッグなどの小さな荷物1点まで。往路の東京/成田発では荷物の計量があったが、香港発ではそれがなかった。
搭乗ゲートは230番。チェックインカウンターから最も遠い「ミッドフィールド・コンコース」と呼ばれるサテライトターミナルとなるため、出国手続き後にシャトルトレインで移動する。
チェックイン時に搭乗券とともにゲートまでの地図を渡されて行き方を説明してもらえるが、シャトルトレインに乗ってしまえば迷うことはない。まずは第一ターミナル行きのシャトルトレインに乗り、第一ターミナルでは対面に来るミッドフィールド・コンコース方面行きのシャトルトレインに乗り換える。
終点の「201-230番ゲート」で下車し、230番ゲートからはバスで搭乗。
運航開始から数日しか経っていない機体は真っ白に輝いている。
機内はエコノミークラス230席を配置しており、従来のエアバスA320型機の最大180席と比較して50席増加。シートはグレーのレザータイプでヘッドレストにあたる部分には赤系の紫と青系の紫が交互に配色されている。
最前列の1列目や、非常口前座席にあたる11・26列目などは赤が配色されている(到着後に撮影)。
通常席の座席間隔はこの程度で、従来の機材と大きな差はないように感じる。シートポケットが背面上側ではなく下側にあるため、格安航空会社(LCC)のシートにありがちな、後ろの乗客の膝が背中に当たる不快な感覚はない。
機内はほぼ満席で、日本人に比べて香港人や中国人などの割合がかなり多いように感じられた。搭乗は時間通りに完了してドアクローズしたもののなかなかブロックアウトせず、午後1時23分にプッシュバックが始まった。
座席ポケットには安全のしおりのほか、機内販売リスト、機内誌などが入っている。機内誌はそれなりに厚みがあって内容も充実しているが、文章はほとんどが英語と繁体字である。
離陸からちょうど30分でシートベルト着用サインが消灯。機内販売などのサービスが開始された。この日は日本人の客室乗務員も乗務していたが、毎回必ず日本語が話せる乗務員がいるわけではない。機内販売のホットミールは65香港ドルから。香港ドルのほか、人民元、米ドルおよび出発地または到着地の通貨の紙幣が使用できる。香港の交通系ICカード「オクトパス(八達通)」での支払いも可能。なお、香港エクスプレス航空の機内においては、機外から持ち込んだ物の飲食は禁止されている。
機体後方のトイレはエアバスA320型機と比べて狭く、折り戸を閉める際に便器に体が当たりそうなほど。
到着のおよそ1時間前に降下開始のアナウンスがあり、日本時間午後6時42分に着陸。第2ターミナルの96番ゲートに入り、同54分にドアが開いた。
現在、エアバスA321型機が使用されているのは、日本路線では東京/羽田・東京/成田・大阪/関西~香港線などの一部便。従来機のエアバスA320型機は他社からのお下がりの機材もあり、それと比べると新造機のエアバスA321型機は機内も綺麗だった。今後も同路線を利用する場合はエアバスA321型機使用便を選びたいと感じた。
(搭乗日:2017年6月19日)