Traicy(トライシー)では、3月上旬に「第1回Traicy社員旅行」を実施した。編集長以下5名が参加して2泊3日の日程で宮古島を訪れ、島ならではのアクティビティーを楽しんだほか、今後のTraicyの方針について真剣な話し合いも行った。
今回は参加メンバーによる社員旅行レポートをお届けしたい。各ページごとに担当を決め、職種を問わず全員が執筆した。それぞれの文章の味を残すため、表記ゆれなどはそのままにしている。Traicyの舞台裏を覗く箸休め記事としてご笑覧いただければ幸いである。
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「メンバーも増えてきたし、社員旅行でも行こうかー」。
そんな編集長の一言により企画されることとなった今回の社員旅行は、多忙な編集長に代わり、プログラマーのK君と筆者の2人で計画を担当することになった。目的地は「寒いところでなければいい」という。その条件を踏まえ、最初に目的地の候補として挙がったのは、ベトナム・シンガポール・タイ・韓国・宮古島。奇を衒わずシンガポールあたりで無難に観光を楽しむのも悪くないし、物価の安いベトナムで編集長のポケットマネーを当てにして豪遊するという手もあるぞ…などとあれこれ論議していた我々は、とある航空券を発見する。
アメリカ東海岸往復総額30,350円。デルタ航空による、いわゆる「逃げ水セール(参考:ニューヨーク往復24,700円! 逃げ水セールをつかまえて【橋賀秀紀のフカボリ!】)」だった。これを絶好の機会と捉えた我々は、マイアミでWBCを観戦する気満々でフロリダ4泊6日の計画を練り上げ、意気揚々と編集長に提出したのであった。
「4泊6日なんかできるわけないじゃん!仕事どうすんの!却下!」
我々が小躍りしながら提出した夢のフロリダ計画は、あえなく一蹴されてしまった。そのうえ逃げ水セールもあっという間に終わってしまい、我々はしょんぼりしながら計画を立て直すことになる。その後、紆余曲折を経て目的地は宮古島に決定した。
当日。往路便は東京/羽田午前6時55分発の日本トランスオーシャン航空(JTA)21便ということで、都内西部に住むプログラマーK君は午前2時起床で4時台のバスに乗って羽田入り。多忙な編集長にいたっては、前日夜にシアトルから帰国し、そのまま羽田近辺のホテルに宿泊してきたそうである。
JTA21便の機材はボーイング737-800型機。スカイネクスト仕様だが、機内Wi-Fiの提供はないようだ。残念。
我々一行の座席はA・B・C・H・J・Kの横一列。しかし、編集長がクラスJにアップグレードとなり、空いたK席には女性客が座った。満席のJTA21便はやや遅れて羽田空港を出発。強い西風に影響されたこともあり、約50分遅れの午前11時頃に宮古空港に到着した。手荷物受取所では、プログラマーK君が「K席に座ってた人綺麗でしたよ!ほら、あの人!」と興奮していた。隣のJ席に座っていた筆者は、機内ではずっとGoogle mapで遊んでいたため全く気が付かなかったが、なるほど確かに綺麗であった。
なにはともあれ、メンバー全員初めての宮古島旅行である。プログラマーK君は「宮古の海に沈む夕日を眺めながらTraicyの今後を語り合いましょう!」と鼻息を荒くしている。さて、どんな社員旅行になるのであろうか。Traicy珍道中の始まりである。(以上、S)
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であつた」とは、川端康成の美文であるが、宮古島はあいにくの曇り模様であった。天気予報という人類の叡知のおかげで心にクッションをひくことができていたのが幸いであったが、気分はあまり、晴れ模様とはいかない。しかし、宮古島の守り神こと「まもるくん」が私たちをお出迎えしてくれ、我々の気分はすぐに上昇したのであった。「まもるくん」とは、島の至る所(主に、交差点)に設置してある、宮古島の守り神である。(交差点の至る所においてあるので、観光客がそれを写真に収めようと車を停車させるため、交通安全に貢献しているとは全く言えないが。)
こちらは、空港に設置してあった「まもるくん」である。少しアップにしてみると…。
やっぱり、なんだかおかしい。目玉がおかしい。これは確実に白目と黒目が逆転している。人間ではないようだ…。
旅と言えば、温泉である。なぜかはわからないが、相場はそうと決まっている。かの有名な坂本龍馬も妻のおりょうとの新婚旅行の際は鹿児島の霧島を訪れて温泉に浸かったのだから、旅と温泉がセットなのは昔からのようである。ということで、私たちも温泉を探す旅に出た。ガイドブックにも掲載がなく(今回、持っていったガイドブックは、<るるぶ石垣島・宮古島>である)、探すのに苦労するかと思ったが、すぐに見つかった。というよりも探していない。ホテルのフロントの人が教えてくれたのだ。やはり、聞くに限る。
訪れたのは「シギラ黄金温泉」。なんといっても、ここは、温泉とプールが併設されている施設が売り。大人になるにつれ、温泉で泳ぎたいという欲望は薄れてきたが、そんなことは都合よく忘れ、泳ぎたくなるほどのきれいな施設であった。しかし、生憎の雨であったので、それは避け、大きさもよく、湯加減もちょうどよく、話もよくはずむ(効能がある)露天風呂にゆっくりと浸かったのである。料金は1,200円でタオルセット付きという価格。風呂上がりには、宮古島サイダーがオススメだ。
社員旅行というが半数以上が大学生であるため、食べ盛りである。今日は米を1合食っただの、2合くっただの自慢し合う間柄の私たちは、大事な初日の夜ご飯を投票で決め、その結果、焼肉へと向かうのである。午後6時にお店を予約した我々は、何を勘違いしたかわからないが、午後5時40分にはお店に到着してしまうという痛恨のミス。完全に東京の気分で過ごしており、全く、沖縄に馴染めていない。が、しかし、さすがの対応であり、直ぐに席を用意していただき、入店することができた(宮古島といっても、3月はものすごく冷えるのである)。
我々が食事をした日のオススメメニューは、
であった。私が一番気になったメニューは「宮古島完熟トマトキムチ」である。早速、注文。届いたのがこちら。
トマトのキムチお新香であったがこれが本当に美味しかった。他にも、
といったような、脂がたくさんのりにのっている、(貧乏学生の私では決して手の出すことのできない)お肉をたくさん食べ、もちろん、お肉のおともには、泡盛を飲み、幸せな気分になったのである。(以上、K)
宮古島2日目は、シーカヤックのアクティビティをすることに。前日に電話予約し、ホテルカウンターにて、借りるウェットスーツの身長や靴のサイズを記入。朝8時半頃にカヤックツアーの方がバスで送迎に来てくれた。
道中には屋根付きの変わった形の立派なお墓を発見。後に調べてみると亀甲墓という、もともとは士族のみに許された墓だそうだ。
20分ほど海岸沿いを走ると保良泉ビーチに到着。早速、安全講習を受けウェットスーツと専用の靴に着替えた。痩せ型の私はウェットスーツを2枚重ねて着ることに。私達の他には家族連れや親子での旅行の方10人ほど。ガイドさんによるとこれから夏に向けてお客さんが増えていくそうだ。
着替え終わったらガイドさんからオールとカヤックを受取り、沖へ出発。少し冷たさが残る海だったが、水温は24度で外気温より温かいらしい。前の人から順番にカヤックに乗り、右、左と息を合わせて漕ぎ、鍾乳洞を目指す。天気はあいにくの曇りだったが、透き通った海水と海に面して続く高い崖は絶景だった。
鍾乳洞入り口に到着すると、カヤックを降りまとめてブイに固定。鍾乳洞の入り口は小さく満潮時には隠れてしまう。懐中電灯を受取り中に入ると一面乳白色の神秘的な空間が。
ガイドさんに導かれ鍾乳洞の奥へと進んだ後、色々な説明をうかがった。中でも面白かったのが、空中をライトで照らすと白い霧が漂っており、これが実は石灰なのだそう。鍾乳洞は地上からの水分が滴り落ちることで氷柱のように伸びて成長しているが、実は空中の石灰を吸収して横方向にも成長しているとのこと。他にも鍾乳洞の一番高い所には宮古島の神様が祀られている祠があり、島にとって大事なスポットであることを強く感じた。
鍾乳洞を出た後は改めてカヤックに乗り隣のビーチを目指す。ガイドさんを含めて5艘ほどのカヤックで向かっていたので、ビーチまで競争をして楽しんだ。ビーチに着いて少し休憩を挟んでから、今度はシュノーケリングを開始。透き通った海の中を色鮮やかな熱帯魚が泳いでおり、立派なサンゴもたくさん見ることができた。
シュノーケリングの後はお昼ごはん。ガイドさんがカヤックに乗せて運んでくださった食材を使い、ビーチで焼きそばを作った。ビーチではヤドカリやヤシガニを見ることができた。最後に出発したビーチに戻った。行きに比べて海面の水位が上がっており、波も大きくなっていた。慣れるとカヤックで波乗りができるらしいが、自分たちは全くできなかった…。ビーチに戻ると午後2時過ぎ。5時間半ほどのアクティビティで、宮古島の自然を満喫できた。(以上、N&S)
最終日3日目。昨日のカヤックツアーの疲れもあり、朝はのんびりとしたスタート。
本日最初に向かったのは、リフトに乗りながらに海と空の宮古ブルーを堪能できる「宮古島 ザ シギラリフト オーシャンスカイ」。しかし、あいにく当日の天気は曇り。宮古ブルーは満足には望めず、このような眺めに。
リフトからの眺望を楽しんだあとは、昼食の時間。何を食べるか協議した結果、「そういえばまだ沖縄名物のそばを食べてない」という結論に至り、某グルメサイトでの口コミを基に地元のお店「大和食堂」に行くことに。そばにトッピングされたのは、ジューシーな骨付き豚肉。そばとの相性が抜群で、各々が味覚で沖縄を堪能した。
空腹を満たしたあとは、今回の旅行のメインイベント「Traicy会議」。現在生じている会社の課題をプログラマーとライターで共有し、今後に向け2時間熱い議論を交わした。
3日間のイベントはこれにて終了。残すは帰路のみとなった。
復路の便も東京/羽田行きJTA便を利用。午後7時50分発のJTA22便は、機材到着の遅れのため36分遅れで宮古を出発。約2時間半の飛行の後、午後10時52分に東京/羽田に到着。これにて第1回Traicy社員旅行は幕を閉じた。
3日間お疲れさまでした。(以上、F)
ということで、無事に3日間の旅行が終わった。普段全員が同時に揃うことはなく、今回も2名が海外にいたため不参加だったが、それなりに有意義な旅だった(と思いたい)。
フロリダという、”我々にとっては驚きもしない普通の案”が飛んできた時には、こいつら全員フフホトかハルビンあたりに1週間飛ばしてやろうかと一瞬思ったけれど、再提案の通りに宮古島にした私は神のような心を持ち合わせていると思う。実は自分が行きたくなかったから…であるのだけれども。
さて、我々のような弱小中小企業がなぜこのようなインターンを含む社員旅行を(比較的)豪勢にできるかというと、決して「実は儲かっている」というわけではない。
アルバイトやインターンを募集する際、多くの企業は自社にマッチした人材が採用できるという保証なく、求人サイトに年間にして多額のお金を支払っている。弊社では自社媒体内のみでの採用に限っており、一銭もお金をかけていない。現在に至るまで全ての採用者は媒体を経由して採用しているのでコストゼロ。その分採用した人材に対する福利厚生を手厚くし、離職率を低くする。そうすることで、教育コストも低く抑えることができるため、一石二鳥というわけである。今回の社員旅行はもちろん福利厚生の一環で、インターンを含む全員が規定に基づいた日数の仕事をするとともに、実施日に在職していれば、最大で全額を会社が負担することになる。
国内でも宮古島はお金がかかるディスティネーションの一つだ。直行便の便数は少なく、海沿いのリゾートホテルも限られ、アクティビティも高額のものが多いので旅費が高くなりやすく、学生にとっては候補には上がるけれどもなかなか手が届かない場所だろう。そういったところに社員旅行として会社が負担して行くことによって、多くの知見を広めることにも繋がると思う。宮古島は橋で繋がる下地島空港の民用化とターミナルの建設、本土を結ぶ機材の大型化や新規就航などで今後注目が集まるとみられ、そういう意味でも良い旅行だったのではないだろうか。
より仲良くなった「チームTraicy」、より多くの旅行者が求めるコンテンツやサービスをリリースしていくので読者の皆さんには期待していて頂きたい。あー、クレジットカードの請求怖い。(以上、G)
(一緒に働いてくれる仲間も募集してます!)