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マツダの次世代新技術であるフル・スカイアクティブも、新しいデザインテーマ“魂動”も、その第1弾という、いわゆるひとつの鳴り物入りで登場した感のあるCX‐5はスタートダッシュよろしく売れている模様だ。
しかもディーゼル車が7割を占めるというのだから、日本人はけしてディーゼルを好まないわけではなく、ここしばらく選択肢が少なすぎただけだと考えられなくもない。
さて、そのディーゼルエンジン=スカイアクティブDを搭載したCX‐5。早速運転席に乗り込んでイグニッションON。
「ん!? これホントにディーゼル?」と思うほど、車内で聞くアイドリング音はガソリンかディーゼルか区別がつかない。
車外に出るとさすがにディーゼルらしさを感じるが、昔ながらのディーゼル音とは、当たり前のことながら雲泥の差だ。走行中も音に関して、ついでにいえば振動も含めてバルクからフロア周りなどキッチリ対策していることが伺える。
もちろん主役たるディーゼルエンジン・スカイアクティブD自体、とても優秀なパワーユニットだ。1900rpm当たりでピークトルクを発生するタップリの低域トルクのおかげで、発進時はアクセルを踏むというよりも足を乗せる+α程度の感覚で、1500㎏前後のボディを苦もなくスタートさせるほどまったくのストレスフリー。
さらに、そこから力感十分のパワフルな走りをアッサリと披露してくれる速いディーゼルっぷりもかなりのもの。ちなみにタコメーターでは5400rpmがリミットになっているが、あと数百回転は許容する。また5000rpmあたりまでは落ち込みを感じることもない。
かようなディーゼルのパフォーマンスを知ってしまうと、ガソリン車はどうなの? となってしまう。確かにディーゼル車からガソリン車に乗り替えると、わかっているつもりでも低域トルクの差を感じざるを得ない。
逆に6速ATとのマッチングやシフトレスポンスといった面ではガソリン車にアドバンテージがある。もっともこれはミッションへの負担やシフトショックの低減など、ディーゼルの大トルクゆえの悩ましいところだし、けして不満というレベルではない。
いずれにせよCX‐5が備えているリニアな操舵感、クルマの重さを意識させないロールマネージメントの巧みさなど、その他の魅力の数々はどちらのパワーユニットを選んでも確かに手に入れることができる。
CX-5には新開発の「スマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)」を搭載。このシステムは作動条件下で衝突の危険性が高いと判断した場合に“ドライバーのブレーキ操作に対して即座に強い制動力を発揮できるよう、ブレーキの遊びを詰めます”というもの。またドライバーがブレーキ操作を行わなかった場合には、システムが自動的にブレーキを作動させて減速、衝突を回避あるいは衝突ダメージを低減する。
※記事の内容、価格、スペック等は2012年2月のデビュー当時のものです。その後の一部改良等で変更になっている可能性もあります。
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]