- 週間ランキング
また、若い人たちにクルマの楽しさ、所有する喜びを伝えられるモデルをと、社長就任以来、豊田章男社長が発信し続けているメッセージに合致するモデルのひとつとして、日本での販売が決定した側面もある。
何はともあれこのルックス。いまだにSUVの、否、クロカン4駆の名車の1台に挙げられるランクル40を彷彿させるレトロモダンなエクステリアが大きな魅力だ。
中央に寄り眼気味の丸型2灯タイプのヘッドランプやグリルに入る“TOYOTA”のロゴ、ホワイトルーフなど、往年の姿をイメージさせる。また、後席ドアは両側ピラーレスの観音開きであり、2ドア風にも見えるところがユニーク。リアドアに前席シートのシートベルトが格納されているところも面白い。
とはいえFJクルーザーはルックスだけがウリのパイクカーではなく、その中身はホンモノ志向だ。そのためベースは基本的にプラドと共通のラダーフレーム構造を採用。足まわり、ブレーキなどはプラドやハイラックスサーフと共用している。
ちなみにボディサイズは全長、全高、ホイールベースはプラドよりやや小さく、逆に全幅は25㎜大きい。
北米仕様とはいくつか相違点があり、フェンダーのサイドマーカー、左フェンダーに設けられたサイドアンダーミラーが日本仕様。リアではライセンスプレートがバンパーに付けられ、ウインカーがバンパーに埋め込まれているのも相違点。リアゲートの開き方は右側ノブの左開きで北米仕様と同様だ。
ハンドル位置はもちろん右。シフトゲートやトランスファーレバー、サイドブレーキレバーなどの位置は、近年のグローバルモデルは往々にして左ハンドル仕様のままであることが多い中、きちんと右ハンドル用に換えてある。
はじめから左・右ハンドル用に開発されたプラドと共用出来るメリットを活かせた側面が大きいが、この手のクルマに対して機能優先を求めるユーザーニーズにしっかり応えた仕様であることは間違いない。
エンジンは1GRーFE型V6の4ℓでミッションは5速AT。4WDはFRベースのパートタイム式でトランスファーレバーによってH2/H4/L4を切り替える。