快適走行からパワーアップまでチューニングメニューは豊富


ヴェルファイア&アルファードは、多人数乗車ができて快適に移動することが目的のミニバンだけに、一般的なチューニングという言葉のイメージとは程遠い位置にあるクルマ。だが、クルマの基本性能をアップしたり、レスポンスをアップすることで快適な走りを実現する、そんなミニバンならではのチューニングメニューがある。ここではヴェル&アルに用意されている基本的なチューニングメニューを紹介。自分のカーライフに合わせた最適なプランでパワーアップを狙ってみよう。


レスポンスアップ系



電子制御式スロットルを採用したクルマは、燃費優先セッティングによって一般的にアクセルレスポンスが鈍く、発進時のもたつき感など気になる点が多い。それを解消し、鋭いレスポンスを手に入れられるのが、アクセル開度をコントロールするスロットルコントローラー(通称スロコン)だ。メーカーによって異なるが、スポーツモードや燃費重視のエコモードなども搭載していて、モードを簡単に切り換えられるものが多い。写真はピボットのスロコン「3-driveFLAT THF2」。


パワーアップ系



ヴェル&アルはボディも大きく車重も重いため、選ぶエンジンによっては走りにカッタルさを感じることがあるかもしれない。そんな人のために実際にエンジンパワーをアップするメニューがある。メインのコンピューターは触らずに、後付けのコンピューターで燃料増量をおこないパワーアップを図るサブコンや、エンジンにスーパーチャージャーなどの過給器を装着してパワーアップを図る本気のハードチューニングメニューも用意されている。写真はブイビジョンの30ヴェル&アル用「SVスーパーチャジャーキット」。


吸気系



エンジンに送り込まれる空気はエアクリーナーでゴミやホコリを除去してから送られる。純正エアクリーナーは、ろ過能力を優先しているものが多いため、吸入効率の高いタイプに交換することで、パワーやレスポンスのアップを狙うこともできる。エアフィルターには、写真のような純正交換タイプのものから、より効率を重視したムキ出しタイプ(キノコ型)などもある。写真はブリッツの純正交換タイプエアフィルター「サスパワーエアフィルターLM」。


排気系



排気系レスポンスアップの定番はマフラー交換。マフラーはエンジンからの排気ガスを車体後方へと導くパーツで、排気ガスをキレイにする触媒と排気音を静かにするサイレンサーを搭載している。最近では排気音規制も厳しくなっているので、音は静かで機能アップする商品が人気。2017年6月には、マフラー出口に関する保安基準が改正されたので(左記参照)、今後サイド出しなども増える可能性がある。写真はフジツボの「オーソライズS」。


制動力系



フル乗車時や、大口径ホイールに交換した場合、ブレーキの効き具合に変化が起きるケースも。どんな状況でも確実な制動力を保つためにはブレーキ(制動力)を強化したい。ブレーキチューニングの1stステップはブレーキパッドの交換。パッド交換だけなら価格も手頃だし、確実な制動力アップや耐久性アップが手に入る。パッド以外にはキャリパーやローターのセットなども用意されている。写真はウェッズスポーツの「レブスペックプライム」。


マフラー出口に関する保安基準の改正



これまでマフラー出口の方向は、保安基準で「左向きまたは右向き(いわゆるサイド出し)」はNGで、後方または下向きで、上から見た時の角度が左右30度以内と規定されていた。これは歩行者などを有害な排気ガスから守るためのものだったのだが、最近では排気ガスがクリーンになったことから、マフラー出口の向きを定めた規定「排気管の開口方向要件」が廃止され、2017年6月22日以降に適用されている。これによってマフラー出口がボディから大きく突出していなくて、先端が鋭い形状でなければ、サイド出しも車検OKということになったようだ。


(スタイルRV Vol.128 トヨタ ヴェルファイア&アルファード No.10)



情報提供元: ドレナビ
記事名:「 2分でチェック! 30アルヴェル後期 チューニングガイド[パワーアップ編|30系新型アルファード&ヴェルファイア ]