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車高・減衰力以外で足まわりの調整というと、一番に思い浮かぶのは「キャンバー角」。少しキャンバーをつけてあげることで太いタイヤが履きやすくなるなどのメリットがあるが、もちろん純正足まわりのままでは自分好みに調整することはできない(車種によっては低車高化に合わせてキャンバーがつくクルマも)。では、どうすれば良いのだろうか?
「フロントとリアで使うアイテムは異なります。フロントはまずつけている車高調に調整機能があるかどうかを確認してみましょう。調整機能がない・あっても足りないという場合にはアッパーマウントやキャンバーボルトの出番です。対してリアは構造によって必要なアイテムが変わりますので注意してください」。
そして調整で忘れてはならないのが「アライメント調整」。見た目にはそれほど変わらないが、調整の有無によって走行性能やタイヤの耐久性が大きく変わってくる。
フロントにキャンバー角をつける方法はいくつかあるが、ピロボールアッパーマウント付きの車高調であれば、まずはそこで倒していくのが一般的。それでも足りない場合はキャンバーボルトなどを使って、より大きく倒していくことになる。
ロールセンターをより重心に近づけることでロールを低減させ乗り心地をアップさせる。その上、鬼キャンR.C.Aは2度〜3度程度のキャンバーも対応。
フロントのアッパーマウントをゴムブッシュからピロボールへと変更するとともにキャンバーがつけられるようにもなる。標準装備の車高調もあり。
ブラケットを留めるボルトと交換して使うキャンバーボルト。太さの違いを利用して、ショックを傾けるという仕組み。アゲ時のポジキャン補正にも使用。
アライメントが狂うと走行が不安定になるなどの他、タイヤが偏摩耗するといったデメリットも。定期的なアライメントの「測定・調整」は必須メニューと心掛けよう。また、測定・調整どちらも個人では難しい。ショップにお願いすると良いだろう。
アライメントで調整するのはフロントのトー角が第一。クルマが直進する際のタイヤの向きが変わる。車種によってはさらに多くの調整機構を持つものもある。
リアにキャンバー角を付ける場合は、足まわりの構造によって使用するアイテムが変わる。そのため自分のクルマがトーションビーム式なのか四輪独立式なのかを理解していないと、キャンバー調整など細かなセッティングは難しい。
四輪独立式のクルマにはそもそもアクスルビームがない。そこで、リアのアッパーアームを交換することでキャンバーを付けることになる。またロアアームとナックルの間に挟んで使うアイテムもある。
キャンバーを付けてタイヤをギリギリまで表に出そうとした場合、攻めれば攻めるほどフェンダーと干渉する可能性はあがる。そのためツメ加工のような「当たらない工夫」も必要になる。
最近の車種では30アル・ヴェルのようにフェンダーの作り上の問題でツメを折ることが難しいものもある。切るか、残すかは大問題。
左右のタイヤがトーションビームというフレームで繋がった足まわりの場合、このビームアクスル自体を交換してキャンバーをつける。「そこまでではない」という場合はキャンバープレートもある。