30後期、フィールドテスト!!


ヴェルファイア&アルファード



カタログでは伝わらない、後期の出来映えをプロ目線でリポート!!


噂の新型“後期”の、走り、ボディ、使い勝手、質感はどうだ!?


おもにフロントまわりをガッツリと変更したヴェル&アルは、3.5Lエンジンやダンパーの変更など、じつは走りもいい感じと評判。そのあたりも踏まえつつ、後期の魅力を実走査定する!


現行型の登場から3年、高級ミニバン界の雄が大がかりなマイナーチェンジを実施した。現行型の登場時に、アルファードは「豪華勇壮」、ヴェルファイアは「大胆不敵」をテーマとすると謳っていたが、新型ではそれをいっそう強調しているのは見ての通りでそれぞれの個性をより際立たせている。なお、具体的な変更箇所として、ヘッドランプ、グリル、フロントバンパー、バックドアガーニッシュ、リヤコンビネーションランプなどが挙げられる。


インテリアもメーター加飾やシート表皮、木目の色などを変更し高級感をさらに高めている。また、両車の最上級グレード「エグゼクティブラウンジ」にもエアロ仕様が新たに設定された。同車には「ブラック& ホワイト」の内装色を採用した専用インテリアが与えられ、シルバー木目調の専用加飾や防汚処理加工を施したホワイト色の本革シートとともに、先進的でモダンな室内空間を演出している。


一方で、これまでガソリンのみに設定されていた「S」および「Z」のエントリーグレードのエアロ仕様が、ハイブリッドにも新たにラインアップに加えるなど、選択肢の幅が増えたのも今回のポイントだ。


装備面では、最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」が全車に標準装備されたのがニュースだ。単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上により、自転車の運転者や夜間の歩行者も検知可能な「プリクラッシュセーフティ」や、レーダークルーズコントロール作動時に車線維持に必要な運転操作の支援を行う新機能「レーントレーシングアシスト」を搭載。さらに、リヤクロストラフィックアラートやブラインドスポットモニターを新設定した。


走行性能では、3・5L車のパワートレインを一新。低燃費を追求した新開発の2GR‐FKS型エンジンは従来よりも振動が小さくパワフルで、「ダイレクトシフト8AT」は文字どおりダイレクト感がある加速フィールを実現。これらにより快活で上質な走りを実現している。なお、ハイブリッドの変更は伝えられないが、静粛性と燃費面での優位性はこれまでどおり圧倒的であることに変わりはない。


また、構造用接着剤の適応範囲拡大や高剛性ガラス接着剤の採用などによりボディ剛性を高めたほか、サスペンションセッティングの見直しなどにより、操縦安定性と乗り心地が向上したこともドライブすると直感する。現行型でせっかくリアダブルウィッシュボーンサスを導入したものの、これまではやや動きに渋さを感じたところ、それがかなり解消されてストローク感が増した。ステアリングフィールも微小舵域からリニアに応答するものとなり、走りの一体感が増すとともに直進安定性も向上している。


堂々たるサイズと豪華な内外装に充実した装備、優れた快適性などなど、もはやミニバンの頂点を極めるにとどまらず、高級車としての資質にも磨きをかけた。このクルマに憧れる大勢の人にとって、今回のマイナーチェンジによりその魅力度がさらに高まったことはあきらかだ。


This is TEST CAR!


ALPHARD エグゼクティブラウンジS/3.5L



VELLFIRE エグゼクティブラウンジZ/2.5Lハイブリッド



VELLFIRE ZG/3.5L



The ORIGINAL BODY WORK CHECK!


エアロボディで見る、カスタム欲を刺激する見た目の特徴!


ALPHARD



3眼ヘッドライトフォグもLED化!


LEDテールレンズ


貫禄を増したと評判のアルファードは、グリルがロア側まで繋がるように拡大するなど、押し出しの強いフェイスになった。エアロボディはご覧の通りメッキガーニッシュの使い方も特徴的で、ヘッドライトにメッキがかかるヴェル風ともいえる眼光に刷新。もちろんシーケンシャルウインカーやLEDライトなど、ライトの機能面はヴェルと同様の選択肢が用意されている。


VELLFIRE



3眼ヘッドライト


LEDテールレンズ ついにフルLED化!


前後シーケンシャルウインカー投入や、2眼、そして3眼ライトの採用など、レンズ系の刷新に加え、エアロボディのフロントバンパーは、大型フォグベゼルを採用する妖艶な顔となるなど、大胆さがアップ。アルファード同様、低くなったフォグランプ(全グレードLED)の位置にも注目。フロントナンバーを固定するバーがボディ同色となるなど、前期との違いは随所にある。


ヴェル寄りの迫力、風格も手に入れた!


グリル占有面積の拡大やメッキ増でより高級路線へ



ALPHARD


AERO BODY / STANDARD BODY【標準ボディ】



エアロボディほどでないものの、前期に比べれば大胆さが確実に増した標準車。グリルは一見エアロボディと同じに見えるが、じつは黒い部分の色が違う。


VELLFIRE


AERO BODY / STANDARD BODY【標準ボディ】



フォグランプまわりのアレンジに特徴がある標準ボディも、低重心気味のデザインに。写真は標準ボディ専用の新色となるスティールブロンドメタリック。


ディテールチェック


両車共通の変更ポイント・ココにも注目を!


エンジン



エンジンはガソリンの2.5Lと3.5L、そしてハイブリッドの2.5Lと合計3種類あり、うちガソリンの3.5Lが刷新。新エンジンV6導入により、燃費も上昇した。吸排気系にも手を加えたほか、ミッションが6AT→8ATへ変更されている。


サスペンション



足まわりの構造自体は、前期と同じだが、ダンパーが刷新。減衰力がより最適に発揮されるよう、バルブを新型に変更した最新モデルに変わっている。変更対象はヴェル&アル全グレードだ。特殊接着剤使用率拡大により、ボディ剛性もアップ。


トヨタセーフティセンス



「トヨタセーフティセンス」の第2 世代モデルが、標準採用。従来検知が難しかった夜間の歩行者や昼間の自転車を検知できるほか、対向車や先行車を検知すると、部分的にヒカリが消える先進ハイビーム、道路標識認識機能などが装備された。


ルーム&サイドミラー





リアガラス内の設置したカメラ映像で安全確認ができる「デジタルインナーミラー」(写真上/通常の鏡面モード利用も可能)や、斜め後方から迫る車両をドアミラーの光で告知する「ブラインドスポットモニター」(写真下)が一部標準、一部オプションに。


メーター


ガソリン/エアロ


ガソリン/標準


ハイブリッド


エグゼクティブラウンジ


色が選ぶグレードやエンジンで全4通りに変更。エグゼクティブラウンジのみがインナーとアウターの2つのリングがゴールドとなることに対し、ほか3色はインナーリングのみが赤、青、ガンメタとなった。メーター間に、4.2マルチモニターが付く。


シート



シート自体には大きな変更はなく定員は7人と8人乗り。エグゼクティブラウンジのエアロボディでは写真のホワイトレザー張りをオプションで選ぶことが可能に。エグゼクティブラウンジは、背面に縦ラインが入るなどデザインも専用。


PRICE LIST/ヴェル&アル共通


エアロボディ(ガソリン&ハイブリッド)  369万2520円〜567万4320円

標準ボディ(ガソリン&ハイブリッド)  335万4480円〜552万9600円

エグゼクティブラウンジ(標準&エアロボディ)  703万4040円〜750万8160円


トヨタ直系ブランド『TRD』&『モデリスタ』ヴェル&アル揃い踏み!!


本誌2月号でレポートしたTRD・ヴェルファイア、モデリスタ・アルファードに引き続き、両ブランド共に未完成だったヴェル&アルをお披露目! これでエアログレード全車が完成した。詳細は4月号(3月16日発売号)にて隅々までレポート予定!!


TRD VELLFIRE&ALPHARD


※両車ともにエアロボディ


ワークスチューナーらしいスピード感あふれるスポイラーを身にまとったヴェル&アル。フロント両サイドにはLEDデイライトを装備する立体形状のフィンを装備するなど、アグレッシブなスタイルに。


PRICE (両車共通)

●エアロ3点キット(LED付き)

&ハイレスポンスマフラー37万9000円


MODELLISTA ALPHARD&VELLFIRE


※両車ともにエアロボディ


アルファード、ヴェルファイアともに大胆なメッキ使いで仕立てたられる。最新作となるヴェルファイアは、躍動感を誇張するV字ラインをフロント中央に与えるなど、精悍なルックスを強く表現。


PRICE (両車共通)

●エアロ3点キット+スポーツマフラー 21万5000円



情報提供元: ドレナビ
記事名:「 フィールドテスト!! 30系アルヴェル後期を実走フルチェック! ディテールの比較も!