ホイールを交換する前に知っておきたい


WHEEL BASIC GUIDE


60ハリアーはクロスオーバーSUVというカテゴリーに属するクルマ。人気車種だけに街中で見かける機会も多く、自分だけのテイストをアピールするためホイール交換をするオーナーが多い。ここではショップに行く前に知っておきたい基礎知識から、ホイール交換時の目安になるオススメサイズまでを紹介。後半ではホイールマッチングも実施しているので、ホイール購入時の参考にしてほしい。


乗り心地重視なら19&20インチ 見た目重視なら22インチを狙いたい


ハリアーの純正ホイールサイズは、前期・後期ともに17インチと18インチが基本で、前期のG・sのみ19インチという設定。ただし後期の純正オプションには20インチも用意されているので、ハリアーの場合は20インチも普通に装着できるサイズということになる。


SUVという性格上、基本的にはノーマル車高で乗るケースが多く、乗り心地の悪化にも気を使う人が多い。そのため、乗り心地を重視するなら19インチ、20インチあたりがおすすめ。見た目重視でいくならローダウンして、21インチや22インチで迫力をアピールすることも可能。


サイズさえしっかりと選べば、ハリアーの場合、フェンダー内に余裕があるのでノーマル車高のまま22インチまで装着できる。もちろん大口径になればなるほど、タイヤによるクッション性は低くなるので、ある程度の乗り心地の悪化は覚悟する必要がある。ハリアーに対応するホイールは、デザイン・サイズ共に豊富にリリースされているので、お気に入りの1本を選ぶことができるはずだ。


18inch




純正18インチのアルミホイール。さすがにハリアーのボディだと小さく感じるが、18インチなら純正タイヤをそのまま流用して費用を抑えることも可能だ。























18inch
装着ホイール純正アルミホイール
ホイールサイズ18×7.5+45
タイヤサイズ235/55-18

20inch




ホイールの大きさ、タイヤの厚み、フェンダーとのクリアランスなど、ノーマル車高でのベストバランスと言えるのが20インチ。ホイール&タイヤともに豊富。























20inch
装着ホイールHFULL CROSS CROSS SLEEKERS T6
ホイールサイズ20×8.5J+38
タイヤサイズ265/45-20

22inch




ノーマル車高だとホイールの巨大さが際立つが、適度にローダウンしてやると迫力のスタイルに変身する。22インチはホイールもタイヤも豊富に揃う。























22inch
装着ホイールHFULL CROSS VICTORIA CROSS MG5
ホイールサイズ22×9.0J+38
タイヤサイズ265/35-22

60ハリアーのベストサイズはコレだ!


ここで紹介するサイズは、これまでホイールマッチングによって集めたデータをもとに編集部が出したおすすめサイズ。クルマの個体差やローダウン量、装着タイヤ銘柄によっては、ハミ出したり干渉する危険性もあるので、購入の際には専門ショップで確認の上購入してほしい。




















































ホイールタイヤ備考
20×8.5J+38~45245/40-20
20×8.5J+33~36245/45-20 245/40-20要ローダウン
20×9.0J+33~36245/35-20 245/45-20要ローダウン
21×8.5J+33~45245/35-21
21×9.0J+33~38245/40-21 245/35-21要ローダウン
21×9.5J+33~38245/40-21 245/35-21要ローダウン
22×8.5J+38~45245/30-22
22×9.0J+33~38265/30-22 245/30-22要ローダウン

60ハリアーのノーマルホイールサイズ
























































グレードホイールサイズタイヤサイズH/P.C.D
前期エレガンス G’s19×8.0J+40235/50-195/114.3
プレミアム/プレミアム・アドバンスドパッケージ(ハイブリッド車含む)18×7.5J+45235/55-185/114.3
エレガンス(ハイブリッド車含む)/グランド(ハイブリッド車)17×7.0J+39225/65-175/114.3
グランド(ガソリン車)17×6.5J+39225/65-175/114.3
後期ターボ車(全グレード)/ハイブリッド車・ガソリン車(エレガンス以外)18×7.5J+45235/55-185/114.3
ハイブリッド車・ガソリン車(エレガンス)17×7.0J+39225/65-175/114.3

そしてホイールの基礎知識も確認!!


これだけは知っておきたいホイールの基礎知識


ここではホイールを購入する前に知っておきたい基礎的な知識を紹介。サイズの見方やホイールの専門用語などもあるので、事前に予習しておけば、ショップでのホイール選びが楽しくなるぞ!


ホイール各部の名称とカタログの読み方


ホイール選びをする場合、まずは雑誌やカタログ、インターネットなどで研究すると思うのだが、カタログを見ると下に示したような表記が出てくる。それぞれの数値がそのホイールの内容を表し、自分のクルマに装着できるかどうかまで教えてくれるのだ。まずはホイール各部の名称とその数値の読み方を理解して、ホイールへの理解を深めていこう。


①リム径▶ホイール単体の直径をインチで表す。1インチは2.54センチ。

②リム幅▶いわゆるホイールの横幅。数値が大きいと幅も広くなる(単位はインチ)。

③フランジ形状▶ホイールの縁の折り返し部分の形状。JとJJはその形状の違い。

④インセット(=オフセット)▶ホイールの中心線から取り付け面までの距離(単位はミリ)。詳しくは左記参照。

⑤ボルトの穴数▶ホイールを取り付けるためのボルトの穴数。ハリアーは5穴。

⑥P.C.D▶ボルト穴の中心を結んでできた円の直径(単位はミリ)。ハリアーのP.C.Dは114.3。


ホイールの構造


ホイールには、溶かしたアルミを型に流し込んで成型する鋳造と、アルミの塊をプレスして成型する鍛造という製法の違いの他、その構造によって3タイプに分けることができる。ディスクとリムを一体成型したものが1ピース、リムとディスクの2つのパーツを組み合わせたものが2ピース、アウターリム、インナーリムとディスクという3つのパーツを組み合わせたものが3ピースと呼ばれる。それぞれに特徴があり、サイズバリエーションやデザイン、価格にも影響してくるので、そのあたりをしっかりとチェックしてベストなホイール選びをしよう。


▲1ピース


ディスクとリムを一体で成型しているホイール。一体式構造のためホイールに求められる剛性を確保しやすく、製造方法も容易なので価格も安く設定しやすいというメリットがある。その反面2ピースや3ピースのように自由にインセットを設定できない(一体式なので)ため、サイズバリエーションの面では不利な面も持つ。


▲2ピース


ディスクとリムを別々に製造したあと組み合わせる組み立て式ホイール。ディスクは鋳造、リムは鍛造というふうにパーツごとに製法を選べたり、ディスクのデザインの自由度が高いことや、ディスクとリムが別体なのでインセットを自由に設定できるというメリットがある。ディスクとリムの結合方法には、ボルト締めと溶接の2通りある。


▲3ピース


2ピースのリムをさらにアウターリム(外側)とインナーリム(内側)に分けて製造し、ディスクと組み合わせるホイール構造で、それぞれの個所に異なった素材や製法を採用できるため、デザイン的な自由度がもっとも高い。当然インセットも自由に設定できるため、ギリギリのセッティングをしたい人には最適のホイール。


インチアップ


インチアップとはタイヤの外径を変えずにホイールの径を大きくすることで、タイヤのサイドウォールが薄くなり、足元の迫力がアップするのだ。ただインチアップで気をつけたいのがタイヤのチョイス。タイヤの外径が変わるとスピードメーターに誤差が出たり、車検に通らなかったりするので要注意。インチアップする時は、データの豊富なショップで相談するのがベストだ。


①タイヤ幅▶タイヤの幅をミリ単位で表したもの。

②偏平率▶タイヤの断面幅に対するタイヤの高さの比率。この数値が小さくなればタイヤのサイドウォールは薄くなる。

③構造記号▶タイヤの構造を表す記号でRならラジアルということ。

④リム径▶このタイヤに合うホイールのリム径をインチで表記。

⑤荷重指数(ロードインデックス)▶1本のタイヤが耐えられる重さを表す数値。荷重指数が99の場合、タイヤ1本あたり775kgまでOKということ。

⑥速度記号▶タイヤが耐えられる最高速度を表す記号で、Hなら210km/hまで、Vなら240km/hまで、Wなら270km/hまでOKということ。


インセット(=オフセット)について


インセットはホイールの取り付け面がリムの幅のどの位置にあるかを表す数値で、ここでは従来のオフセットをインセットに置き換えて表示。取り付け面がホイールの中心線から外側にあるものをプラス、内側にあるものをマイナスで表す。数値がマイナスになるほど装着面はリムの奥に入り込むので、リムも深くなり、いわゆるディープリムのホイールとなる。


▲インセット-(マイナス)


ディスクの取り付け面がホイールの中心線より内側にある状態で、ディスク面が奥に入るのでディープリムが可能になる。


▲インセット±0


ホイールの中心線とディスクの取り付け面が一致している状態が±0。つまりホイールの中心線がインセットの基準となるのだ。


インセット+(プラス)


ディスクの取り付け面がホイールの中心線より外側にある状態で、ディスク面がリムの外側に出てくるためリム幅は浅くなる。


WHEEL Q&A


Q.ホイール交換にかかる費用はどのくらい?


A.気になるホイール交換にかかる費用だが、雑誌の広告などでチェックすると、20インチのアルミホイールとタイヤのセット(4本)が20万円程度から。でもそのままでは装着できず、ホイールは装着時にバランス取りなども必要だから、バランス取り1本1000円として4000円、装着は1本1000円として4000円、20インチなら約21万円程度の費用が必要になる。でもこれは最低限の話だから、ホイールもタイヤも好みの銘柄を選ぶとなると、価格はアップする。またサイズが大きくなるほど、ホイールもタイヤも価格は高くなるから、あらかじめ雑誌などで価格をチェックしておくことが大切だ。


Q.ホイールはどこで買うのがベスト?


A.ホイールを買う場合、大きく分けて次の3通りが考えられる。まず量販店。量販店の場合、豊富な在庫があるから、実際にデザインや色の感じを自分の目で見て確認できるのがポイント。ドレスアップに力を入れているプロショップの場合は、量販店ほど在庫は多くないかもしれないが、プロショップならではの豊富な知識とノウハウを活かしたギリギリセッティングなども可能。価格の安さで選ぶなら、ネットや通販ショップが最有力。種類も豊富で、タイヤとセットの販売が多いのが魅力。ただし装着は自分でやる必要がある。といった具合にショップそれぞれにメリットやデメリットがあるので、自分なりに研究して、ベストな購入方法を選ぼう。


ハミタイに関する保安基準の改正




2017年の6月22日から保安基準の改正によって「フェンダーからのタイヤのハミ出しがOKになった」などとSNSで騒がれているが、実際の所は今までとそれほど大きな変化はない。フェンダーの規定の位置(ホイールセンターから前方30度、後方50度のフェンダー部分)で、これまではタイヤやホイールが少しでもハミ出ていたら車検はNGだった。だが改正後はタイヤ側面の立体的なロゴや側面ブロック、リムガード部などがハミ出していても10㎜未満ならOKとなっただけ。これによって変わるのは、これまでのハミ出し規定に対応するために後付けされた外車に見られるフェンダーモールなどが、今後不要になるというもの。上記の部分でタイヤよりリムが突出していたらアウトだし、センターキャップやホイールナットの突出もこれまでと同様NGだ。ただし規定の位置でのハミ出しが10㎜以内なら、今までのように10㎜未満のオーバーフェンダーなどを装着しなくても良くなったというのが朗報といえる。


(ドレナビ)



情報提供元: ドレナビ
記事名:「 乗り心地重視なら19&20インチ 見た目重視なら22インチを狙いたい! 60ハリアー ホイールベーシックガイド