10泊11日 車中泊インプレッション!

車中泊と一言で言っても、寝るクルマやフラットスペースの作り方によって、その“快眠度”は大きく変化する。同じクルマだとしても寝方や、寝心地を良くするためのグッズを駆使することで、もっともっと快適に過ごすこともできるのだ。今回はクルマによって異なる寝心地を実証するために、10泊の車中泊キャンプを敢行。さて、意外にももっとも寝やすかったのは、あのクルマでした!

■■第四夜 ミツビシ・アウトランダーPHEV■■

長さ不足は否めないが電気の恩恵が嬉しい



三菱のロングセラーSUV、アウトランダー。現行モデルはガソリン車の設定がなく、すべてPHEV車となった。PHEVとはプラグインハイブリッドのことで、エンジンとモーターという2つの動力源を持ち、かつEV車のように外部充電を可能としたハイブリッドカー。

EV走行の距離が長く、かつ蓄えた電力を電化製品等で使えるため、アウトドアやキャンプにもお薦めだ。

車内は2列の5人乗り。就寝スペースの作り方はとてもシンプルで、後席を前倒しするだけでOKだ。全長4695ミリとミドルクラスに位置するSUVで、フラットスペース長は約166センチと短め。真っ直ぐ寝るには膝を曲げるなどの我慢が必要となった。

さらに、後席背面を前倒しするため、完全なフラットではなく、やや傾斜が付く。しかし寝るにあたって、その傾斜自体はあまり気にならず、また、嫌な凹凸などが一切ないため、全長が足りない以外はそんなに苦となる要素はない。

前席との間に約10センチほどの隙間があるので、そこを上手に使えれば、フラットスペース長の不足が補え、もっと快適に寝られるかもしれない。

ちなみに、試しに斜めに寝てみると、足はしっかりと伸ばせるが、背面の傾斜が気になり出すので、あまりお薦めではない。

このクルマの強みは最大出力1500Wという大容量の電気を使えること。コーヒーメーカーや炊飯器、冬場の車中泊にあると便利な電気毛布だって使える。

実際に1合炊きの炊飯器やポータブル電源の充電に使ってみたが、とても便利。意外と大容量の電気が必要なプロジェクターなどを使うのも良いかなと思ってしまう。
快眠度 ★★★☆☆
腰のやられ具合 ★★☆☆☆
就寝人数目安 大人2名ちょっと厳しめ
車両価格 436万4800円〜529万4300円
乗車定員 5名

フラットスペース長約166センチと、足を伸ばして寝るのは無理。ただしフラットな背面を使うので、寝る面の快適さは思ったよりも髙い。


A=約166cm
B=約100cm
C=約85cm
D=約32〜52cm

後席を前倒しした時の傾斜。寝ると傾斜の存在はしっかりと分かるが、頭側から腰くらいまでなので、あまり嫌な気はしない。

コンパクトなPHEVならコレ!


アウトランダーよりもコンパクトなエクリプスクロスにもPHEVの設定がある。アウトランダー同様最大1500Wの容量で、コンセントはラゲッジに備わる。ただし後席を前倒しした際のフラットスペース長は約150センチちょっとと、寝るにはかなり厳しい。テント泊ならば有りか。
車両価格:384万8900円〜447万7000円

1泊目 トヨタ・ノアMU(モデリスタ)
2泊目 マツダ・マツダ6ワゴン
3泊目 三菱・デリカD:5
4泊目 三菱・アウトランダーPHEV
5泊目 スズキ・ハスラー
6泊目 ホンダ・フリード
7泊目 日産・エルグランド
8泊目 ダイハツ・タントカスタム
9泊目 トヨタ・ハリアー
10泊目 日産・NV350キャラバン マルチベッド(オーテック)

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情報提供元: ドレナビ
記事名:「 【10日連載!】1日1台寝てきました! 10泊11日車中泊インプレッション_どのクルマが1番寝やすい!? ■第四夜 ミツビシ・アウトランダーPHEV