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約1年をかけて作ってきたプラド“Up Style”。アレコレと吟味しながら一歩ずつカスタムしひとつのカタチが見え始めたところで、光栄にも東京オートサロンデビューを飾った。オートサロン仕様を通して1年を振り返るとともにこれからやってみたいことも考えた。
真っさらなプラドを使ってちょっと気の利いた“Up Style”カスタム計画を始めてから、早いもので間もなく1年が経つ。
SUVという言葉が定着する前から国産クロカンの王道にいたプラド固有の走破性を際立たせ、アレコレと飾り立て過ぎることなく、都会で映えるようなイマドキのスタイルを構築したい。と、進めてきた本連載、けっこう仕上がってきたと自負していた時に、さらに嬉しい出来事があった。
カスタムカーの祭典となった東京オートサロン2020で、スタイルワゴンブースでこのプラドをお披露目することが叶ったのだ。オートサロンには百戦錬磨の凄腕カスタマイザーが作った同様のアプローチがひしめく。
若干、気後れしつつも、等身大でサラっとしたアプローチを提案することができたのかもしれない。そんなに人だかりはできなかったけど、きっとキャンギャルがいなかったせいだ……。
トヨタ自動車の発表(2019年9月)によると、プラドを含むランドクルーザーシリーズは、初代トヨタジープBJ型を発売して以来、グローバル累計販売台数1000万台を超えたという。
今も約170もの国や地域でランクルは販売される。このとてつもない実績に裏打ちされたプラドなだけに、“タフさ”に対する信頼性はいつ何時も揺らがない。だからこそ、取り入れるアフターパーツもそれに見合ったものでなければ、ランクルの歴史に対して失礼な気がした。
そうした意味では今回のチョイス、デルタフォースのOVAL(オーバル)ホイールにしても、屋根に載せたフロントランナーのラックやキャリア、以前試したPACKLINEのルーフボックスにしても、あるいはワンオフ製作から始まったサクソンレーシングのサイドステップにしても、同じような信頼耐久性を持っていたと思う。
ベイビィ・アイズのラッピングやダムクラフトのコーティングも強靭だった。もちろん、身体を支えるレカロシート、最新テクノロジーを持ってどこへでも導いてくれるカロッツェリア「楽ナビ」も同じように、優れた機能を感じさせた。
タイヤはアレコレと試してきたが、今ではオフ系の定番、BFグッドリッチのオールテレーンTA KO2にしている。
とはいっても、キモとなる部分を固めたら、気張らず等身大で向き合えるからいい。走り系チューニングカーなら速くしなきゃならないし、本気のオフロードマシンを作るのなら、なりふり構わず悪路走破性を高めなきゃならない。
だけど、社会は今やスピードに対して厳しく迫る。たとえアウトドアに使っても、命の危険を感じるような未開の地へ足を踏み入れる機会もほぼない。だからこそ割り切って、生活に必要だと判断したり、着飾りたいアイテムだけを盛り込んで自分なりに着こなす。そんな自由な雰囲気を楽しめた。
オートサロン出展を終えた今、やっぱりプラドなら一度は雪道やキャンプの様子をレポートしたいと思っている。よく考えてみたら、都内から雪山まで往復するのって、すべての性能が試されると思う。スキーやスノボ、キャンプギアなどの積載性に始まり、都内での取り回しから高速長距離移動でのグランツーリスモ性能、ワインディングや雪道での走破性、そんな僻地で垣間見せる(……はずの)独特のカッコよさなど。そういうのを一回レポートしたいと思う。
ひとまず暖冬で、なにより激務が続いた2020年1月は、都内近隣の河原にて、極めて軟弱な“オフロードシーンごっこ”をして振り返ったのが今回でした。次はスタッドレスで雪山へ。寒いのは大嫌いだけど、大雪が降っているところ、どこかないかな……!?