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果たしてそのパフォーマンスは、期待以上のものだった。
新型は1.6ℓと2ℓモデルが設定されている。最初に試乗したのはもっともベーシックなグレード1.6i。アイドルストップが付かない唯一のグレードでタイヤは15インチが標準。などというと、なにやらチープなクルマをイメージする向きが多いかもしれないが、さにあらず。
クルマに乗り込んでみるとインパネまわりのテイストは上々で満足度充分。
まあ、ドアパネルあたりに加飾パネルかなにかが追加されてもイイかもだが、それは1.6iに限った話ではなかったりする。
そんな好感度の高さは走り始めても変わらない。マイルドな路面タッチにしなやかな足の動き、良好な接地性などが実に好フィール。
1.6ℓは今回が初投入となる新世代フラット4は、低中域トルクに若干薄さを感じるものの回転フィールは良好だ。
アイドリング時のノイズが少し大きめだし、時折、羽が風を切るような音も聞こえてくるが、控えめな水平対向ならではのサウンドが楽しめる。
続いての2ℓモデルは、2.0i(AWD・CVT)と2.0i‐S(2WD・CVT)に試乗した。前車は16インチ、後車は17インチタイヤが標準で、どちらも6速モードのパドルシフトを備えたモデルだ。
1.6ℓモデルよりもスポーティさを狙ったという足まわりは、1.6ℓに比べてフロントスタビ径アップ、リアスタビの装着、フロント・リバウンドスプリングダンパーの採用などが図られている。
こうした違いからか低中速域がもっとも良好に感じられた1.6ℓに対し、2ℓはマイルドな路面タッチやしなやかさはそのままに、より中・高速域を得意とする乗り味になっている。特に17インチを履く2.0i‐Sは接地感、フラット感がさらに際立ち、高速コーナーのようなシーンで、より楽しさが増す。
両車ともパドルシフト時には“ショック”ではなく“メリハリ”が感じられる良好なシフトフィールがある。電制パワステの操舵フィールも悪くない。
VDCの作動状態や瞬間燃費などを表示してくれるマルチファンクションディスプレイのグラフィックがことのほか見栄えが良く、実用プラスαの満足度といえそうだ。
※記事の内容、価格、スペック等は2011年11月のデビュー当時のものです。その後の一部改良等で変更になっている可能性もあります。
※スタイルワゴン2012年2月号より