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この数年来、高い人気を持続しているクラスであり、しかも軽カーの中では少し高めの価格帯に位置している。
そんなことからNボックスは、ゲタ代わりやセカンドカーではなく、ファーストカーとして使われることを意識して開発したという。
ところで、ホンダの軽カーで“N”といえば、オヤジ世代にとってはN360を思い出すはず。1966年にホンダ初の量産軽乗用車として誕生し、後発ながらもライバル達を押しのけて瞬く間に人気者になったモデルだ。
後発という点ではNボックスも同じ。そんな不利を一転、アドバンテージにするために、Nボックスはプラットホームからパワートレーンまで、すべて新開発されている。
プラットホームはホンダ独自のセンタータンクレイアウトを採用。おかげでフロアは低くフラットだ。そしてアクセルペダルの位置を極力前に出してエンジンルームを縮小し、タントよりも30㎜長い2520㎜というロングホイールベースとした。
結果、2180㎜の室内長、1400㎜の室内高、1150㎜のタンデムディスタンスを確保。いずれもクラストップの広さを実現している。なお、ボディサイズはタントに比べ、全高が20㎜高い以外、全長、全幅は同サイズだ。
さすがに後席のレッグスペースは広く、その上ラゲッジには18ℓのポリタンク4本をおけるスペースがある。シートは5:5分割でワンタッチ格納のダイブダウン式。さらに座面だけをチップアップすると、たとえばベビーカーを畳まずに載せたり、車内での着替えスペースに出来たりと利便性が高い。
スライドドア開口幅はフリードよりも広い640㎜。ラゲッジは開口高が1200㎜あり、開口幅も広い。そのため27インチの自転車を車内に乗り込みながら積み降ろしが出来るスペースを確保している。
エンジンは、エンジンルームの縮小化に対応し、衝突時の衝撃吸収を考慮した新開発ユニットだ。NAはクラストップのパワー&トルクを誇る。カスタムに設定のあるターボは低中速トルクを高めた扱いやすい特性に配慮した。
ミッションはこれまでの4速ATに代わり軽カー専用のCVTをNA、ターボともに採用している。NAはアイドリングストップ機構が付く。VSAとヒルスタートアシストは全車に標準装備だ。
※記事の内容、価格、スペック等は2011年12月のデビュー当時のものです。その後の一部改良等で変更になっている可能性もあります。
※スタイルワゴン2012年1月号より