BOLD WORLD/ボルドワールド
各自動車メーカーがしのぎを削るミニバンのボリュームゾーン、Mクラス。その中にあってニッサン・セレナは販売台数で常に上位をキープする人気の車種だ。
購入者層でもっとも多いのはもちろんファミリー層。平日は奥様が買い物や子供の送り迎えに、週末は家族でショッピングモールや旅行にお出掛けという幸せな風景が簡単に想像できる。
そんなセレナは、やはり奥様が運転する機会が多いクルマ。カスタム好きのお父さんには、「ローダウンもしたいけれど、普段の使い方を考えると躊躇してしまう」という人も多いだろう。
ローダウンを実現する方法は大きく3つ。落ち幅は限られるがスプリングだけを交換するお手軽なダウンサス。ミリ単位の車高調整ができ、好みの車高と乗り心地のセッティングができる車高調キット。そしてボタンひとつで自由に車高を変えられるエアサス。
それぞれにメリットはあるが、前述の問題点、奥様も運転する&お父さんは低い車高が好きというのを簡単にクリアできるのは、エアサスだ。
エアサスってどんなパーツ!?
エアサスは、正式にはエアーサスペンションと呼ぶ空気を使ったサスペンションのこと。一般的なクルマ用のサスペンションは金属の棒をくるくると巻いたものをスプリングとして使うが、エアサスの場合、そのコイルスプリングの代わりに、空気を入れたゴム製のエアバッグを使う。
この空気を出し入れすることで車高が変えられるというのが、カスタムのために作られているエアサスの最大のメリット。エアバッグ内に空気をたくさん入れれば車高が上がり、逆に空気を抜くと車高が下がる仕組みだ。
通常走行時はエアバッグ内に適切な量の空気を入れておくことでバネとして機能するため、乗り心地も良い。ショックアブソーバーに減衰力の調整機能が付いているものは、その減衰力を調整すれば、さらに自分好みの乗り味にセッティングすることもできるのだ。
エアサスは構成パーツが多い
ダウンサスや車高調キットに比べて、エアサスは構成部品が多い。エアバッグ、ショックアブソーバー、空気を高圧で貯めておくエアタンク、高圧の空気をタンクに送り込むコンプレッサー、さらにタンクと各エアバッグを繋ぐホースや車高を調整するためのスイッチ類などもあり、これらは基本全てがセットになって販売される。
何を基準にエアサスを選ぶか
エアサスはひとつのメーカーでも色々なモデルをラインアップしていることが多い。まずはその違いを知っておこう。エアバッグに空気を送るためのシステムの違いで大きくは2つに分けられる。ひとつはシンプルな機械式。アナログなスイッチ操作で弁が開閉し、各エアバッグの空気を出し入れする。メリットはシステムがシンプルなのでリーズナブル。もうひとつは弁の開閉を電気的な信号で行う電磁弁式。電子制御なので、例えばデジタルメーターが使えたり、好みの車高の記憶、ワイヤレスで操作できるリモコンやスマホアプリが使えるなど拡張性の高さが魅力だ。モデルの違いは機械式か電磁弁式か、さらに電磁弁式であればどんな拡張機能を備えているか、またショックアブソーバーが全長調整式なのかといった違いもある。メーカーによって様々なので、購入時に相談してみるのがベストだ。
ボルドワールドのエアサスは
C25・C26・C27用をすべてラインアップ
レースシーンで培った技術・ノウハウをフィードバックし、カスタム的な機能性はもちろん、使いやすさや乗り心地、耐久性までも突き詰めた人気のエアサスブランド、ボルドワールド。採用するショックアブソーバーの違いで「レボリューション」、「レボリューション40」、「アルティマNEXT」の3シリーズを設定し、それぞれに機械式、電磁弁式が用意される。さらに各電磁弁式モデルには、標準仕様に加えて、拡張機能を追加した3バージョンも用意するなど1車種に対して10モデル以上をラインアップする。そしてセレナであれば、C25、C26、C27すべてのセレナに対応。予算はもちろんだが、自分の使い方や乗り方に合わせてベストなモデルを選べば、快適なエアサスライフが送れるはずだ。
レボリューションシリーズ
レボリューションシリーズはエントリーモデル。機械式のレボリューション2、電磁弁式のレボリューション1ともにリアは純正ショック流用。写真は、より車高が下がるスーパーダウン仕様(3万円UP)のためショートストロークのショックアブソーバーが付属する。
レボリューション40シリーズ
中間モデルのレボリューション40は、フロントに40段階の減衰力調整機能付きショック、リアにショートストロークのショックを備えたモデル。レボリューション同様に2が機械式、1が電磁弁式。
アルティマNEXTシリーズ
フラッグシップとなるのがアルティマNEXT。同ブランドの車高調キットに採用される全長調整式ショックアブソーバーを採用。ショックの全長調整で車高を変えられるので、低いままでの走れる。前後ともに32段階の減衰力調整付き。こちらも2が機械式、1が電磁弁式となる。
機能・仕様 |
レボリューション1 |
レボリューション2 |
レボリューション40 1 |
レボリューション40 2 |
アルティマ1NEXT |
アルティマ2NEXT |
---|
方式 |
電磁弁式 |
機械式 |
電磁弁式 |
機械式 |
電磁弁式 |
機械式 |
---|
仕様 |
リア純正ショック流用、減衰力固定、ショートストロークショック採用のスーパーダウン(3万円UP) |
リア純正ショック流用、減衰力固定、ショートストロークショック採用のスーパーダウン(3万円UP) |
フロント減衰力40段調整、ショートストロークショック採用 |
フロント減衰力40段調整、ショートストロークショック採用 |
前後共に全長調整式、減衰力32段調整、フロントキャンバー調整可 |
前後共に全長調整式、減衰力32段調整、フロントキャンバー調整可 |
標準仕様 |
40万円 |
32万円 |
42万円 |
34万円 |
58万円 |
50万円 |
グリッター |
42万円 |
ー |
47万円 |
ー |
60万円 |
ー |
アドバンス |
47万円 |
ー |
52万円 |
ー |
65万円 |
× |
イグジスト |
50万円 |
ー |
55万円 |
ー |
68万円 |
ー |
拡張機能を持った3バージョンの違いは?
電磁弁式の「レボリューション1」、「レボリューション40 1」、「アルティマ1NEXT」には、電磁弁の利点を活かした拡張機能を備えたバージョンがそれぞれ3タイプ設定される。グリッターは、デジタルデュアルメーター&ワイヤレスリモコンを装備。アドバンスは任意の車高を記憶しておけるプレストレージシステムを装備。フラッグシップのイグジストは、最新のコントローラーに加え、車外からスマホアプリで操作できるなど高機能。
どこで買える!? 工賃はいくら!?
エアサスは構成パーツが多く、取り付けにも知識が必要なパーツ。購入や取り付けはカスタムを得意とするプロショップに頼むのが得策だ。また取り付ける部品が多いため、ダウンサスや車高調キットに比べて工賃が高くなる。目安は10万円〜。購入時には取り付け工賃やアライメント測定・調整代等も把握してから購入をしよう。
問:ボルドワールド 0868-74-1221
http://www.boldworld.co.jp
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部_霜田奈緒]
情報提供元: ドレナビ