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このフロントビューは、これまでの大人の趣であるラグジュアリーテイストとは比べることもないほど絶大なインパクト。しかも今回から新たに設定された“Fスポーツ”は、大型エアロバンパーを備えて、さらにその上をいくのだから恐れ入る。
この“Fスポーツ”はルックスだけでなく、専用チューンのサスペンションに19インチホイール、ボディの捻れや微振動を抑制するパフォーマンスダンパーを前・後に装着しているなど、走りの面でも一線を画したスポーティバージョンだ。
まず試乗したのはハイブリッドモデルである450hの“Fスポーツ”だ。多数のアップダウンがあるワインディングが主な試乗コースとなったが、きつい登りでも2tオーバーのボディ重量を苦にすることない走りを披露してくれるのは、さすがにハイブリッドならではといえる。もっともこうした動力性能は従来どおりで特に変更はない。
違いを感じたのはハンドリングだ。ステア初期の応答性がリニアになっており、タイトなコーナーでもスイッと気持ち良くトレースしてくれる。リアの安定性も高く、ロール感も良いのでついついオーバーペースになってしまうほどだ。
乗り心地という点では、同じ450hの“バージョンL・エアサス”の方が、よりフラットさが際立つが、スポーティバージョンとして期待する向きには、その期待をけして裏切らない良好なパフォーマンスを披露してくれる。
続いて3・5ℓV6ユニットを搭載するRX350の“Fスポーツ”にも試乗してみた。こちらも良好なスポーティフィールが嬉しい。450hのようにモーターアシストがない分、登りのワインディングではエンジンを回すことになるが、それがまたハイブリッドにはないというか、長年親しんできた走りのリズムに置き換わるといった感覚がある。
もう1台、RX270の“バージョンL”に試乗したが、RXの車格感に対して、たとえば加速時の4気筒のテイストを嫌うのでなければ、充分満足度は高い。いずれにしても新しいRXは、ルックスと走りの両面で新たな魅力を身につけたといえそうだ。
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※記事の内容、価格、スペック等は2012年4月のデビュー当時のものです。その後の一部改良等で変更になっている可能性もあります。
※スタイルワゴン2012年6月号より