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トヨタのコンパクトクラスのハイブリッドカーとして誕生したアクアは、2012年上半期、最大の注目モデルといっていいだろう。それどころか、コンセプトは「2020年のコンパクトカー」であり、次の10年を担うコンパクトハイブリッドを標榜しているモデルでもある。
ヴィッツのハイブリッドモデルといわれていた時期もあったが、アクアはあくまでもハイブリッド専用モデル。流用するコンポーネンツはあるものの、エクステリア、インテリアはともに独自のデザインだ。
ボディサイズはヴィッツに比べ、全長は110㎜長く(それでも4m以下)、全高は55㎜低い。全幅は同寸ながらホイールベースはプラス40㎜。室内長は100㎜長く、室内高は75㎜低い。
ルックスはイメージ的にプリウスに相通じるテイスト。ヘッドランプや台形のインテークに見えるフロントグリル&バンパー、ボンネットのキャラクターラインなどがそう思わせる。ルーフラインにルーフスポイラー、リアコンビランプ、リアバンパーコーナーなど、空力特性に配慮したデザインも見られ、Cd値は0・28を達成している。
インテリアは独自のグラフィックを採り入れたインパネが目を惹くところ。メーターはハイブリッドシステムインジケーターを備えている。ボディカラーもバラエティ豊富だが、インテリアも4色のアクセントカラーが用意されて、彩り豊かな演出が図られている。
ハイブリッドシステムは、プリウスのものに比べて大幅に小型・軽量化されたTHSⅡだ。エンジンは1NZ‐FXE型1・5ℓアトキンソンサイクルを採用。70%以上の部品が新設計でクールドEGRと電動ウォーターポンプを新規採用した。モーターも新設計となり、専用のモーターリダクション機構を採用している。
インバーター、バッテリーもそれぞれ小型化、軽量化が図られた。充電のためにエンジンを作動させる時間はプリウスに比べて約1/3も短くなったという。パワースペックは54kW/111N‐m。モーターは45kW/169N‐mで、ハイブリッドシステムとしての出力は73kWだ。
バッテリーは後席下に搭載しており、燃料タンクはその後方にレイアウトされている。そのため後席居住スペースはもちろんのことラゲッジスペースも犠牲になっていない。
注目の燃費は35・4㎞/ℓ(JC08モード値)。これはプラグインハイブリッドを除く量産ガソリン乗用車では世界一となる数値だ。
モデリスタ
トヨタ純正用品
※記事の内容、価格、スペック等は2011年12月のデビュー当時のものです。その後の一部改良等で変更になっている可能性もあります。
※スタイルワゴン2012年2月号より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]