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考えてみるに、このルックスでありながらドカッと自分の居場所を占領しているような図々しさがないコンパクトなサイズ感。だからこそ“オレ様”的な嫌味が全くないからではないかと思い至った。
インテリアにしても、もっと子供だまし的かと心配したが、自分だけのアクティブギア感覚のあるコクピットまわりや適度な質感を備えたキャビン空間が予想以上に好感だ。
114ps/15・3 kgf/mのパワー/トルクを発生する1・5ℓエンジン+副変速機付きエクストロニックCVTによる走りは、これまた予想以上に軽快感がある。それもそのはず、車両重量はティーダの1・5ℓモデルと比べても20(~60)㎏重いだけでパワースペックはジュークの方が勝っているのだから当然といえば当然かもしれない。
とりわけ4000rpmオーバーあたりまでのパワー&トルクフィールがなかなかに爽快で気持ちが良い。また、ストップ&ゴーの多いタウン走行やちょっとした加速時などでは、エンジン回転が先走り気味になるようなCVTのクセを感じることはなく、アクセルに対するツキが良い。高速での合流加速のようなシーンでも至ってスムーズだ。
直進時、コーナーリング時ともにトレッド感がしっかりしており、ロールは控えめ。ボディだけがグラッとするようなことがないので安心感がある。乗り心地も上々で全域にわたって基本的にはフラットだ。
ただ、試乗車はオプション設定の17インチタイヤを履いており、微低速時の大きめの入力に対しては吸収しきれない面が感じられた。こうしたシーンを考慮すると標準の16インチの方がバランスが良いとのこと。
また、高速走行時のステアリングセンター付近の抑え方が多少きつめと感じられた。逆にその分、路面状態の良い高速走行の直進維持では手を軽く添えるだけといったイージードライブ。電制パワステに慣れたドライバーなら問題ないだろう。
タフなクロスオーバースタイルを演出する前後のアンダーカバーはもとより、ルーフスポイラー、フォグランプ等ラインアップ。またフォグはLEDリングとフォグランプの機能をもつリングイルミフォグの設定もある。この他LEDデイライト、ウインカーミラー、シートカバー、センターアームレストコンソール等、多彩な品揃え。
※記事の内容、価格、スペック等は2010年6月のジュークデビュー当時のものです。その後の一部改良等で変更になっている可能性もあります。
※スタイルワゴン2010年8月号より