- 週間ランキング
この度のマイチェンによって、全車にバルブマチックエンジンを搭載し、ミッションは7速シーケンシャルシフトマチックに換装されたヴォクシー&ノア。とはいっても、マイチェン前からトップグレードにはバルブマチックが採用されていたので燃費向上の恩恵はあっても走りのテイストに大きな違いはないだろうと思っていた。
ところがいざ試乗してみると、これがずいぶんと気持ち良い走りになっている。燃費、環境性能の向上をメインにエンジン、CVTの制御を見直したとのことだが、どうやらそれが走りにも好影響をもたらしたようだ。
たとえば80~100㎞/hあたりまで、ごく自然に巡航するつもりで走ってみると、この間のアクセルワークに対するパワーの出方やエンジン、およびCVTのフィーリングなどがとてもリニアに感じられる。
ちょっとした速度コントロール時などでのアクセルのツキの良さが増しているし、エンジン回転が先に行きがちのいわゆるCVTのクセも体感的にはかなり少なくなった印象だ。絶対性能が劇的に変わったという類の変化ではないのだが、運転のし易さや快適性、ドライビングの気持ち良さなどが、間違いなく進化を遂げたといっていい。
聞けば、アクセルの立ち上がりの開度を緩やかな傾向に変更したり、ウィッシュでも実践したリニアリティを高める方向でのCVT制御の見直しなどを行ったとのこと。
乗り心地も特別に大きな変化といえるほどではないのだが、ZS/Si系では低・中域でよりしっとりと落ち着きの増したテイストになった印象だ。ショック、スプリングともに適正化が図られた模様で標準車もなにげに乗り心地、快適性が増している。
また、微妙な変化ながら加速時などのキャビンの静粛性が向上している。これまではエンジン回転が高まった際にノイジーとの声があったそうで、今回からダッシュサイレンサーを以前よりも少し厚いものにすることで対処した。
運転が気持ち良くなったもうひとつの理由としては、ZS/Si系に新たに採用されたD型形状のステアリングも見逃せないポイントだ。太巻き、小径感覚のグリップが手に馴染みやすいし、この形状のおかげで握っている位置が判りやすく、ハンドリングに関してもリニアリティが高められた印象をもった。
実際にはステアリングそのものだけでなくEPSもニュートラルな方向に制御が変更されている。これまでは高速域では手応えを重くしていたが、D型ステアリングの採用に伴ってこの制御を控えたそうだ。
今回のマイチェンで、回転シート車が従来の8人乗りから7人乗りに変更になった。ひと昔前ならば大は小を兼ねるの発想で8人乗りの方が有利だった気がするが、現在では2列目がより快適に座れるキャプテンシートの要望が多かったという。
オプション設定だったせいもあろうが、マイチェン前は回転シートを選ぶユーザーは15%ほどだったが、マイチェン後一ヶ月の数字ではほぼ50%が回転シートを選択している。
もっとも、回転シートの使い勝手が進化したことも見逃せない要因だろう。運転席側のシートの回転角度が従来の30度から助手席側と同様の60度になったし、2列目シートの位置を内側に入れることで回転させたチャイルドシートモードのままスライドドアの開閉が可能になるなど、確実に進化を遂げている。
なお、2列目キャプテンシートに乗り込んでのドライブは、キャビンの広さと座り心地などからくる快適性が高く、ワンランク上のミニバン的な心地良さがある。
ヴォクシー エアログレード
ヴォクシー標準グレード
違いがある。
ノア エアログレード
ノア 標準グレード
がある。
ヴォクシー
ノア
※記事の内容、価格、スペック等は2010年4月の70系ノア&ヴォクシー マイナーチェンジ当時のものです。その後の一部改良等で変更になっている可能性もあります。
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ]