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国産車も含め、登場して間もなく試乗するということはなかなかできません。仮に過去に乗ったことがあるクルマであっても、少し時間を置くとまた違った印象を受けることもあるものです。また、このように合同試乗会でクルマに触れると、今、マーケットがどのようなものを求めているか。どんなクルマを作ってユーザーに訴求したいか。そんなクルマを介した供給側とユーザーの間の関係性のようなものに気がついたりもするものです。その意味で、個人的に輸入車が好きと言うのはあるものの、それを抜きにしてもとてもありがたい機会。そんな風に言うことができるでしょう。
今年もいろんなクルマに乗ることができました。ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテスパイダーや、ポルシェ・パナメーラ4ハイブリッドスポーツツーリズモなどに始まり、3日間多くのクルマに試乗することができました。メーカーとしては、今年はメルセデス・ベンツにご縁がなく、あとはアストンマーティン、テスラには一度も乗ることができませんでしたが、ボルボXC40、V60と言った話題のモデル、あと、直前に発表になったばかりのアウディQ5のディーゼルモデルなど、非常にバラエティ豊富なモデルに試乗することができました。
細かい印象はまた機会をとってCL CARSでも一部のクルマだけでもご紹介できればと思うのですが、全体の印象として感じたこと。それは、とてもいい仕上がりのクルマが多いということです。環境問題、安全対策など、一見、クルマ作りを取り囲む環境は、束縛条件ばかりを突き付けて、自由なクルマ作りがなかなか難しい…。そんな状況のように感じられます。しかし、いかに小さな排気量で大きな力を出すか、といった結果論としてのハイスペックに終始したクルマと言うのが少ない印象だったのでした。
ダウンサイジングターボエンジンを効率化させ、トルクバンドの狭さをカバーさせるために、CVTや多段式ギヤの採用を進めてきているというのは、国産車輸入車問わずといったところでしょう。けれども、その加速、減速=制動、旋回・操舵などの瞬間瞬間の質がとてもしっとりとしたものが増えてきたと感じました。