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初代ゴルフの登場は1974年。偉大なフォルクスワーゲン・タイプ1の後継車として、水冷エンジン、前輪駆動、2ボックスデザインなどのコンセプトを盛り込んで開発されました。ジウジアーロによるパッケージングとスタイリングは、発表から40年経った今見ても古さを感じさせず、その後のフォルクスワーゲンの進む方向を定めた名車と言えるでしょう。
そんな初代ゴルフに、オープンモデルであるカブリオが用意されたのは1979年のことでした。幌や開閉機構の製作を担当したのは、既にタイプ1のカブリオレで経験のあったコーチビルダー、カルマンです。写真ではわかりにくいですが、フロントフェンダー後ろに小さくカルマンのバッジが貼り付けられています。オープンモデルのスペシャリストであるカルマンとの関係は、2000年代に入ってからもニュービートル・カブリオレまで続いていましたが、残念ながらカルマンは2009年に倒産してしまいました。
初代ゴルフ・カブリオは1979年から1993年にかけて、約39万台が生産されました。ベースモデルである初代ゴルフは1983年にフルモデルチェンジを受け、2代目であるゴルフ2に進化しますが、ゴルフ・カブリオについては小変更のみで生産され続けることになります。初代ゴルフ・カブリオは結局、3代目であるゴルフ3をベースにしたゴルフ3・カブリオ登場まで、14年間製造されるロングセラーとなりました。