1997年の初代の登場以来、ラグジュアリーなクロスオーバーSUVとして不動の人気を誇るトヨタ「ハリアー」。ハリアーのようなプレミアムモデルを選ぶ方は、燃費についてあまり気にしないかもしれません。しかし、維持費の目安を把握しておくためにも、車選びの際に燃費性能は確認しておくべきといえます。

ここでは、ハリアーの燃費性能について(プラグインハイブリッド車を除く)ご紹介します。

  • ハリアーの駆動方式別カタログ燃費・実燃費(プラグインハイブリッド車を除く)はこちら
     駆動方式カタログ燃費(km/L)実燃費(km/L)
    ガソリン車2WD15.412.3
    4WD14.712.0
    ハイブリッド車2WD22.317.7
    E-Four21.616.3
  • ライバル車であるマツダ「CX-5」やスバル「フォレスター」よりも低燃費を実現している
  • プレミアムSUVにふさわしいしなやかで快適な走りを実現

ハリアーの燃費の特徴

2020年6月に登場した現行型のハリアーは、高圧縮比・ロングストローク化、高効率吸気ポートや直噴インジェクタの採用によって高速で安定した燃焼を実現するとともに、吸気バルブの開閉タイミングを最適制御する電動連続可変バルブタイミング機構VVT-iEを採用した2.5Lダイナミックフォースエンジンを採用。さらに小型・軽量・高効率化技術を組み合わせ進化したハイブリッドシステムを組み合わせ、燃費向上と優れた動力性能を両立させているのが特徴です。

ガソリン車に搭載される2.0Lダイナミックフォースエンジンは、電動連続可変バルブタイミング機構VVT-iEの採用、さらに排気・冷却・機械作動時などのエネルギーロスを低減させたことにより、最大熱効率は40%を実現。燃費向上と全域でのトルクアップを実現しています。

ハリアーのカタログ燃費

ハリアーのWLTCモードカタログ燃費(プラグインハイブリッド車を除く)は以下のとおりです。同パワーユニット内でグレードによる燃費の差はありません。

 駆動方式カタログ燃費(km/L)
ガソリン車2WD15.4
4WD14.7
ハイブリッド車2WD22.3
E-Four21.6

ハリアーの実燃費

ハリアーに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、ハリアーの実燃費(2024年1月26日時点)は以下のとおりです。

 駆動方式実燃費(km/L)
ガソリン車2WD12.3
4WD12.0
ハイブリッド車2WD17.7
E-Four16.3

カタログ燃費と実燃費のあいだに差が生じていますが、これはハリアーに限ったことではありません。ほとんどの車において実燃費はある程度カタログ燃費よりも悪化します。ハリアーは差があるとはいえ極端な数値ではないですが、ハイブリッド車は若干差が大きい傾向があるといえそうです。

ハリアーとライバル車の燃費を比較

ハリアーのライバル車としては、マツダ「CX-5」スバル「フォレスター」などが挙げられるでしょう。ここでは、この2車種とハリアーの燃費を比較してみます。

マツダ「CX-5」

出典:マツダ「CX-5」CX-5の特長

力強さと美しさを感じさせるスタイルが魅力的なマツダ「CX-5」。静粛性の高さやフラットな乗り心地に定評のあるモデルです。

CX-5のWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。

クリーンディーゼル車

グレード駆動方式カタログ燃費(km/L)
XD Smart Edition/
XD Black Tone Edition/
XD Retro Sports Edition/
XD Sports Appearance/
XD Exclusive Mode
2WD17.4
4WD16.6
XD Field Journey4WD16.6

ガソリン車

グレード駆動方式カタログ燃費(km/L)
20S Smart Edition/
20S Black Tone Edition/
20S Retro Sports Edition
2WD14.6
4WD14.0
20S Field Journey4WD14.0
25S Sports Appearance2WD13.8
4WD13.0

ハリアーとCX-5の燃費を比較すると、ハリアーがより低燃費を実現しています。

スバル「フォレスター」

出典:スバル「フォレスター」フォトギャラリー

ライバルの多いミドルサイズSUVの中でも、特に安定した人気を誇るのがスバル「フォレスター」です。SUVらしい力強いエクステリアが魅力で、悪路走破性も高く雪国の方にも多く選ばれています。

フォレスター(AWDのみ)のWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。

グレード駆動方式カタログ燃費(km/L)
Touring/X-BREAK/Advance
(e-BOXER)
AWD14.0
SPORT/XT-EDITION/STI Sport
(1.8L直噴ターボ)
13.6

フォレスターとハリアーの比較では、いずれのパワーユニットにおいてもハリアーの燃費がフォレスターよりも良いことが明らかになりました。

ハリアーの走行性能・乗り心地

出典:トヨタ「ハリアー」ギャラリー

ハリアーでは、アルミ材や高張力鋼板などを積極的に使用した軽量高剛性ボディを採用し、振動の少ない走りと優れた操縦安定性を実現しました。加えてショックアブソーバーの減衰力の最適化、フロント・リアコイルばねの特性を最適化するなど入念なチューニングを施したサスペンションを採用することで、長時間乗っていても疲れにくいしなやかな乗り心地を実現しています。

また防音材の最適配置、空力性能に配慮したボディ形状の工夫などによって空気抵抗の低減を追求し、走行中にも自然な会話が楽しめる静かで上質なプライベート空間を確保している点も評価できるポイントでしょう。

モータージャーナリスト・岡崎五朗さんの試乗記でハリアーの走行性能を詳しくチェック!

ハリアーは優れた燃費性能と質の高い走りが魅力

ハリアーは優れた燃費性能と、静かでしなやかな走りが魅力のクロスオーバーSUVです。ラグジュアリーなSUVの先駆けとして、これからも長く愛されていくでしょう。

よくある質問

Q1:ハリアーのカタログ燃費はどのくらい?

A:ハリアーのWLTCモードカタログ燃費は、ハイブリッド2WDが22.3km/L、E-Fourが21.6km/L、ガソリン2WDが15.4km/L、4WDが14.7km/Lです。

Q2:ハリアーの実燃費はカタログ燃費とどのくらいの差があるの?

A:ハリアーの実燃費は、ハイブリッド2WDが17.7km/L、E-Fourが16.3km/L、ガソリン2WDが12.3km/L、4WDが12.0km/Lです。それほど極端な差ではありませんが、ハイブリッド車において若干差が大きい傾向があります。

Q3:ハリアーの走行性能・乗り心地は?

A:ハリアーでは、軽量高剛性ボディの採用に加え、ショックアブソーバーの減衰力の最適化など、入念なチューニングを施したサスペンションを採用することなどによってしなやかな乗り心地と優れた操縦安定性を両立させています。また空力性能に配慮したボディ形状の工夫や防音材の最適配置によって、走行中でも会話が楽しめる上質なプライベート空間を確保しました。

※この記事は2024年1月時点の情報で制作しています

情報提供元: カルモマガジン
記事名:「 ライバル車を凌ぐハリアーの燃費性能について解説(2020年~現行モデル)