ホンダのミドルサイズSUV「CR-V」は、北米では6代目となる新型が販売されていますが、日本市場においては2022年に生産・販売が終了したモデルです。

ただし、2024年夏に「CR-V e:FCEV」が発売予定であるとアナウンスされ、話題を呼んでいます。CR-V e:FCEVは水素で走る燃料電池車(FCEV)に、AC充電機能を組み合わせた画期的なモデルです。

そこで、注目度が高まっているCR-の特徴や、歴代モデルの中古車の相場などを詳しく解説します。

  • CR-Vは室内の広さなどに特徴のあるモデル
  • CR-Vには、5つの歴代モデルがある
  • CR-Vは、新型の発売が予定されている

CR-Vの特徴は何?おさえたい3つの魅力

CR-Vは初代が1995年に登場したモデルであり、20年以上の歴史があります。何度も世代交代しているので細かい特徴やホンダ内での位置付けは世代ごとに異なりますが、特徴となる部分について解説します。

特徴1:初代モデルから室内の広さを追求

CR-VはミドルサイズSUVにあたり、ライバルとなるモデルはトヨタ「RAV4」や日産「エクストレイル」、スバル「フォレスター」などです。

エクストレイルは2022年に登場した現行型からハイブリッドシステム「e-POWER」専用車になりスマートさが強調されキャラクターが若干変化しましたが、中古車として比較するならタフギア感が強い先代などは競合します。

世代によって異なる部分もありますが、ライバル社と比較したときにCR-Vの強みになるのは居住空間の広さや快適性です。

いまでこそSUVであっても室内の広さや快適さにはある程度配慮されていますが、かつてはそれほど居住空間については重視されていない傾向がありました。

CR-Vは初期から居住空間にはこだわっており、初期モデルや2代目モデルは特にその居住性が高く評価されています。

特徴2:北米仕様のモデルもある

CR-Vは、歴代モデルが北米市場で非常に高い人気を誇ります。そのためでは5代目モデルで展開が終了したにもかかわらず、北米専用車として6代目が開発、導入され、現在も北米で人気を博しています。

元々は日本向けのモデルとして開発されましたが、北米で爆発的な人気が出たため北米市場に合わせたサイズ感やセッティングの傾向があることもCR-Vの特徴のひとつです。

特徴3:2WDの設定がある

悪路走破性を売りにするSUVの場合、駆動方式は4WDしか設定されないこともあります。

CR-Vはそれまで自社開発・生産がなかったため、初代モデルの登場時はある程度の走破性が求められる山間部や積雪がある地方で人気が高まりましたが、日本では4WD性能を特に必要としないエリアも多いため、各世代において必ず2WDの設定があります。

2WDは4WDよりも価格が抑えられるので、4WDが必要ない方にとってはうれしいポイントといえるでしょう。

CR-Vの旧型モデルはどのような車?

ここからは、初代から日本での最終型となる5代目まで、CR-Vの各世代ごとの特徴について見ていきましょう。

新しいハイブリッドシステムを搭載したRW1/2、RT5/6型(2018~2022年モデル)

日本における最終モデルであるRW1/2、RT5/6型は、CR-Vでは初採用となるハイブリッドシステム「「SPORT HYBRID i-MMD」の搭載がトピックのひとつといえます。

このハイブリッドシステムは現在ホンダが採用している「e:HEV」の一世代前といえるハイブリッドシステムで、走行状況に応じて3つのモードを使い分け、当時のクラストップとなる低燃費を実現しています。

使いやすさを目指したRM1/4型(2011~2016年モデル)

先代モデルよりもボディサイズを縮小し、扱いやすさを向上させながらも室内長と荷室容量は拡大し、使い勝手の良さに磨きをかけた4代目。

日本市場では一度もマイナーチェンジされることなく、5年という比較的短い期間販売されました。

改良が頻繁になされたRE3/4型(2006~2011年モデル)

この世代ではプレミアム感を追求、ボディサイズは拡大し価格も大幅値上げとなりました。2007年、その翌年の2008年、さらに2009年と短期間でマイナーチェンジが繰り返されています。

2007年と2008年のマイナーチェンジではおもに新グレードの追加、最後のマイナーチェンジではエクステリアデザインの変更、静粛性の向上などを実施しています。

利便性を追求したRD4/5/7型(2001~2006年モデル)

2代目モデルは基本的には初代モデルのキープコンセプトでありながら、ポケッテリアを追加するなど、使い勝手の良さに磨きをかけています。

2004年に行われたマイナーチェンジでは、2.0Lから2.4Lエンジンに換装され、トランスミッションはATが組み合わされました。

ホンダ初のSUVである第1世代RD1/2型(1995~2001年モデル)

初代モデルは、ホンダが初めて自社で開発・生産した記念すべきSUVです。この初代モデルは国内外で大人気となったヒットモデルで、当時のシビックのプラットフォームを流用しています。

優れたパッケージングが魅力といえ、広く快適でフラットな室内空間、センターウォークスルーなどを実現しています。

CR-Vの各モデルの市場価格

世代ごとのCR-Vの中古車市場の相場をご紹介します。

・初代「RD1/2型」:50~145万円程度
・2代目「RD4/5/7型」:40~75万円程度
・3代目「RE3/4型」:40~130万円程度
・4代目「RM1/4型」:50~180万円程度
・5代目「RW1/2、RT5/6型」:175~400万円程度

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※2024年5月31日時点の相場

CR-Vにこだわるなら、発売予定の新型も視野に入れよう

日本市場でのCR-Vの後継を位置を担うのは、2023年4月に販売が開始された「ZR-V」です。

ただしZR-Vは欧州車のようなエレガントなスタイルの個性的なクロスオーバーモデルであり、従来のSUVらしいCR-Vとはキャラクターが大きく異なります。

CR-Vが欲しいのであれば希望の条件に合うものを探す、または今後販売が予定されている「CR-V e:FCEV」の登場を待って比較検討してみることをおすすめします。

※この記事は、2024年6月時点の情報で制作しています

情報提供元: カルモマガジン
記事名:「 CR-Vに乗りたい!各モデルの特徴と中古車価格を解説