衝突被害軽減ブレーキをはじめとする先進安全技術は今や車に欠かせないものであり、その充実度が車選びの重要ポイントのひとつといえる時代になりました。新型車の目玉装備として、新開発の先進安全技術が搭載されることも少なくありません。

スバルのクロスオーバーSUVである「レガシィアウトバック」にも、最新鋭の安全装備が多数搭載されています。ここでは、レガシィアウトバックの安全性能について詳しくご紹介しましょう。

  • ステレオカメラと広角単眼カメラを搭載した「新世代アイサイト」を採用
  • GPSや衛星からの情報、3D高精度地図データを活用した高度運転支援システム「アイサイトX」を標準装備
  • 「渋滞時ハンズオフアシスト」や「料金所前速度制御」など最新鋭の機能を搭載

レガシィアウトバックの安全性能の特徴

2021年10月に登場した現行型のレガシィアウトバックの特徴として、スバル国内のフラッグシップSUVであることを感じさせる最新鋭の先進安全技術を多数搭載していることが挙げられます。

先代モデルにおいてもスバルの運転支援システム「アイサイト」が実現する高い安全性が評価されていましたが、現行型ではさらに広角化し検知範囲を拡大した新開発のステレオカメラに前後4つのソナーを組み合わせて360度のセンシングを実現した「新世代アイサイト」を全車に搭載しました。

それだけではなく、GPSや衛星からの情報や3D高精度地図データを活用し、一定の条件を満たすとハンズオフ運転も可能な高度運転支援システム「アイサイトX」も標準装備しています。

なお、2023年9月の改良では、ステレオカメラとレーダーに加え広角単眼カメラを新たに搭載し、「3つの目」で周囲の状況を監視する最新のシステムに刷新され、さらなる安全性を追求しています。

さらに、ルーフアンテナにカメラを内蔵し、カメラの映像をルームミラーに表示する「スマートリヤビューミラー」を新たに採用しました。後席の乗員や荷物によって後方視界が遮られるシーンでもクリアな視界が保てるメリットがあります。

また、レガシィアウトバックは衝突安全性に高い配慮が見られるのも特筆ポイントです。一般的な運転席・助手席のエアバッグに加え、運転席のニーエアバッグ、助手席のシートクッションエアバッグ、サイドエアバッグ+カーテンエアバッグといった乗員を衝撃から守るエアバッグに加え、万が一の歩行者との衝突時に車の硬いパーツを覆うように広がり歩行者の頭部へのダメージを軽減する「歩行者保護エアバッグ」が全車標準装備です。

自車の衝突を検知すると減速・停止させて対向車線へのはみだしを防止すると同時に、ハザードランプを点滅させて周囲に注意喚起することで二次被害の抑制を図る「ポストコリジョンブレーキコントロール」も搭載しています。

「新世代アイサイト」の注目すべき新機能

レガシィアウトバックには数多くの先進安全技術が採用されています。ここでは、「新世代アイサイト」に含まれる先進安全技術のうち、現行型から新たに搭載された機能を中心にご紹介しましょう。

前側方プリクラッシュブレーキ

狭い路地から出る際や見通しの悪い交差点などでの出会い頭の衝突事故回避をサポートしてくれる機能です。

前側方レーダーが前方左右から接近する車両を検知し、音や表示で注意喚起します。ドライバーが回避操作をしなかった場合には自動でブレーキ制御を行い、衝突事故回避・衝突被害軽減を支援します。

緊急時プリクラッシュステアリング

事故の危険が迫り、衝突被害軽減ブレーキである「プリクラッシュブレーキ」だけでは衝突を回避できないとシステムが判断すると、同一車線内に回避スペースが確保できる状態であればブレーキ制御に加えてステアリング制御も行い、衝突回避をサポートする機能です。

前側方警戒アシスト

フロントビューモニターを表示させている際に、見通しの悪い路地などで前側方から接近する車両を検知するとディスプレイの映像内にインジケーターで通知し、接近車両の存在を知らせてくれる機能です。

エマージェンシーレーンキープアシスト

高速道路などの自動車専用道路を走行している際に、死角である隣車線後方から接近する車両がいる状態でその方向に車線変更をしようとする、または車線から逸脱する危険が発生した場合、注意喚起するとともにステアリング操作をアシストし、車線変更時などの衝突回避に貢献します。

「アイサイトX」のおもな機能

出典:スバル「レガシィアウトバック」メディア

ここからは、高度運転支援システム「アイサイトX」にはどのような機能があるのかをご紹介します。「アイサイトX」は高速道路などの自動車専用道路で作動条件がそろうとそれを知らせるアイコンが表示され、ドライバーがスイッチをONにするとシステムが作動し、ステアリングやペダル操作のアシストを行います。

渋滞時ハンズオフアシスト

0~50km/h以下で走行している渋滞時に限り、一定の条件を満たすとステアリングから手を離したハンズオフ走行が可能です。渋滞時の大幅な疲労軽減に貢献します。

渋滞時発進アシスト

発進と停止を頻繁に繰り返す渋滞時、先行車に追従して停止するのはもちろん、ドライバーが前を向いているなどの条件が整っていればドライバー操作なしで再発進し、渋滞時のドライバーストレスを軽減してくれる機能です。

カーブ前速度制御

進入するカーブの曲率を把握して、安全に曲がれる適切な速度に減速する機能です。

料金所前速度制御

料金所前で安全にゲートを通過できる速度まで減速し、ゲート通過後は設定した車速まで緩やかに加速します。スムーズで安全な料金所の通過をサポートし、ドライバーの負担を減らします。

アクティブレーンチェンジアシスト

約70~120km/hで走行時にドライバーがウィンカーを作動させると、システムが作動の可否を判断し作動可能である場合にはステアリング操作をアシストしてスムーズな車線変更をサポートする機能です。

ドライバー異常時対応システム

自動車専用道路でステアリングとペダル操作をシステムがサポートする運転支援機能「ツーリングアシスト」の作動中に、長時間ステアリングから手を離している、または「渋滞時ハンズオフアシスト」作動中にドライバーが前を向いていないと判断した場合などに警告を行い、運転操作を促します。

それでも反応がなくステアリング操作をしない状態が継続した場合は、ハザードやホーンで周囲に異常を知らせつつ緩やかに減速して自車線内に停止し、停止後には全ドアのロックを解除します。

最新鋭の運転支援機能を全車標準装備としたレガシィアウトバック

レガシィアウトバックは高度な運転支援機能を多数搭載し、最新のテクノロジーを体感できる車といえます。こうした最新鋭の機能は高額なグレードのみに搭載していたり、オプションであったりするケースも少なくありませんが、レガシィアウトバックでは全車標準装備されているのもうれしいポイントです。

特に高速道路を利用したロングドライブが多い方は、恩恵が多いでしょう。安全性能や運転支援機能などにこだわりがある方も満足できるモデルといえるのではないでしょうか。

よくある質問

Q1:レガシィアウトバックの安全性能の特徴は?

A:レガシィアウトバックはステレオカメラとソナー、さらに広角単眼カメラを組み合わせた最新のシステムを採用した「新世代アイサイト」と、GPSや衛星からの情報と、3D高精度地図データを活用する「アイサイトX」を搭載し、高い安全性能を実現しています。

Q2:レガシィアウトバックはグレードによって安全性能の差はあるの?

A:車種によってはグレードごとに安全性能が異なることもありますが、レガシィアウトバックは特別仕様車を含み全車に「新世代アイサイト」と「アイサイトX」を標準装備しており、グレードによる安全性能の差はありません。

Q3:高度運転支援システム「アイサイトX」にはどのような機能が含まれるの?

A:渋滞時に限り、一定の条件を満たすとハンズオフ運転が可能になる「渋滞時ハンズオフアシスト」や、カーブ進入時に適切な速度まで減速する「カーブ前速度制御」、料金所前で安全に通過できる速度まで減速し、通過後はセットした車速まで加速する「料金所前速度制御」などの機能があります。

※この記事は2023年12月時点の情報で制作しています

情報提供元: カルモマガジン
記事名:「 レガシィアウトバックの安全性能がすごい!「アイサイトX」に注目!(2021年~現行モデル)