体験型バスイベントとして2010年にスタートし、大阪で13回目、首都圏開催のバステクin首都圏(7回)を含めると20回目を迎えるバス業界向けのイベント。今回は2022バステクフォーラム会場を彩った20台のバスから、バステク初登場を含めていくつかご紹介する。なお次回の大阪バステクは2023年5月に、「空の広場」での開催を予定している。

大型バス展示エリアで。地元近畿圏の事業者から、西日本JRバス、大阪シティバス、大阪バス、全但バスが参加。ほかに三菱ふそう、ジェイ・バス、現代自動車(国内法人は今年からヒョンデ・モビリティジャパンに改称)などが展示車を出品した。


電気バス

電気バスは試乗・展示に3メーカー4台が登場した。写真は今回のバステクがジャパンプレミアの場となったEVモーターズ・ジャパンの10mクラス車・F8シリーズ2。同社は北九州に本拠を置く日本設計・中国製造のEVメーカーで、近々国内組立工場を設け、開発・製造の一体化を目指す。実現すれば大型EVを生産する日本初の本格的EVメーカーとなる。


大阪のバステクは初登場! ジェイ・バス「ファン!バス」

ジェイ・バスが展示した通称「ファン!バス」。同社宇都宮工場が製作した、いすゞエルガをベースに車体後半をステップアップしたオリジナルバスで、側天窓からの眺望は観光路線に適している。大阪のバステクは初登場である。


トヨタコースター 小型FCバス

トヨタコースターFC。大型路線バスSORAでバスのFC(水素燃料電池)化を推進するトヨタが、自社の自家用に製作した小型FCバス。プロトタイプなので市販化は不明だが、今回は内外装の艤装を担当した二次架装メーカー・中京車体工業(愛知県)から展示された。


先進モビリティ 自動運転バス

先進モビリティの自動運転バス。東京大学系のベンチャー・先進モビリティでは、バステクで初めて自動運転バスのデモを行った。地上設備を伴わない完全自律走行で、ドライバーは着席しているが終始ハンドルから手を放し、1周約8分の特設ルートを走行した。1日9回・1回あたり定員15人のデモは全回満席だった。車両は中国BYD J6の改造車である。(写真はリハーサル走行時)


『ちむどんどん』のバス

『ちむどんどん』のバス。現在放映中の朝の連ドラに何度か出演したクラシックなバスが、当日サプライズ登場し、試乗も行った。

電気バス・オノエンスターEVの販売のほか、劇用車にも高い実績を誇るオノエンジニアリングが出品したこのバスは1965年式の米GM製「ニュールック」で、数年前に同社の小野代表がアメリカで買い付けたもの。

交通方法変更前の沖縄を舞台にしたドラマへの出演が決まり輸入・整備したもので、劇中「米軍払い下げ」という設定。日本のメーカーが模倣したこともある視野拡大フロントガラス、傾斜した側窓など1960年代の最先端スタイルを持つ路線バスで、北米で広く活躍した。エンジンは2ストロークV6でアリソンATを組み合わせる。外装デザインやナンバープレートは劇用である。

(バスラマインターナショナル)

情報提供元: バスとりっぷ
記事名:「 「ちむどんどん」に出演したバスも登場! 2022バステクフォーラムの展示車両を一部紹介