日野オートプラザの展示車になった「グランビュー」とは?
東京・八王子市にある日野自動車の歴史資料施設「日野オートプラザ」の展示車に、2階建てバスが加わった。1985年式の日野グランビューである。
本記事では、「バスラマ No.167」に掲載した同車両の概要をお伝えする。
1985年に発売された日野自動車の2階建てバス「グランビュー」
グランビューは1983年の東京モーターショーに参考出品され、1985年に発売された2階建てバスである。当時の輸入2階建てバスの台頭を踏まえ、ほぼ同時期に日産ディーゼルスペースドリーム、三菱ふそうエアロキングを含めた国産3車がデビューしたが、エアロキングだけが21世紀まで生き長らえたのはご存知の通り。
グランビューはオールスケルトン構造を採用、総輪ディスクブレーキ、FFシフトなどを備えた意欲作であったが、2階建てバスブームの沈静化もあり、結局13台だけで中止された。今回の展示車は近鉄が新車で採用し、最終的に大分県の天領観光が保有していた個体である。
なお日野オートプラザには、この2階建てバスのほか、ボンネットバスBH15ワンマン仕様(元上毛電鉄)、初代ハイブリッドバスHIMR(元日光交通)、大型トラック、消防梯子車、ライトバン、乗用車、軽3輪トラックの各実車、これらの資料・カタログ、ミニチュアモデル、エンジンなどが豊富に展示されており、商用車ファンや昭和の自動車ファンは必見の施設である。
詳しくは日野オートプラザのウェブサイトを参照されたい。
このほか「バスラマ No.167」では、聴覚障がいをもって産まれながら東京バスで憧れのバスドライバーとして活躍する松山ドライバーへの一問一答、スーパーハイデッカー・ノンステップバスの採用実績などを紹介している。
ぽると出版「バスラマ No.167」
【定価】1,471円(本体1,362円+税)
【サイズ】A4判 96ページ
【書籍コード】978-4-89980-167-2
【概要】
・バス事業者訪問202(近鉄バス)
・特集 2018春のオムニバス
・ユニバースに待望のAT車デビュー
・きのうと同じ 大阪市営バスから大阪シティバスへ
・ハンディを乗り越えて憧れのバスドライバーに
・オノエンスター 個性的な中国製バスを日本市場に~オノエンジニアリング代表取締役社長 小野晃弘氏に聞く
・第21回バスラマ賞をトヨタコースターに贈呈
・短期連載 ここまで来たバスのAMT化 三菱ふそうトラック・バス
・粒よりの最新レポート、連載ほか
ぽると出版
(バスラマインターナショナル)