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バスラマ賞(BUSRAMA AWARD)は、その1年間に登場した新型バスや新しいバスサービス、バスに関する研究論文などの中から、バスラマ編集部が利用者の立場で最も優れたものを表彰するが、2017年の第21回バスラマ賞は、トヨタ自動車の4代目コースターに決定した。
バスラマ賞は1997年のスタート以来、毎年1、2点を選定してきた。
選定対象は新型バスのみならず、過去には携帯電話でバスの運行情報を提供するシステムをいち早く実現した京都市営バスのポケロケや、観光バスのマルチエンターテイナーとしての男性ガイドを前面に打ち出した沖縄の北部観光バス、地元自治体と連携した上限200円均一運賃で乗客数を増やした丹後海陸交通など、新しいアイデアも対象にしてきた。
また東京・渋谷で入念なマーケティングリサーチと新たなサービス体制で運行を始めた東急トランセ代官山線や、京都醍醐地区のコミュニティバスなど小型バスが使われる新たな運行サービスも選んだが、新型車として小型バスを選んだのは今回のコースターが初めてである。
4代目コースターは2016年12月に発表、2017年1月に発売されたが、バスラマ賞の対象は前年の12月から翌年の11月末までであり2017年の対象車になった。
先代のフルモデルチェンジ以来四半世紀ぶりの新型コースターはボデー剛性の強化を図り、併せて居住性も大幅に改善し商品力をアップした。
2017バステクフォーラムや同年の第3回バステクin首都圏にも出展し、読者の関心に応えてくれたが、最近は路上で見かける回数もめっきり増えている。またコースターには世界の小型バスのベンチマークとしての役割もあるが、小型バスを取り巻く社会環境変化で生まれるであろう様々なニーズへの対応性も備えているようだ。
第21回バスラマ賞の贈呈式は2018年3月2日に、4代目コースターの生産工場である岐阜車体工業(岐阜県各務原市)で行い、コースターの開発と生産の立ち上げに携わったトヨタ自動車、トヨタ車体、岐阜車体工業の各ご担当者が列席した。
岐阜車体工業はトヨタ車体の子会社で、これまでハイエースを生産してきたが、コースターのフルモデルチェンジを機にトヨタ車体吉原工場から生産を移管された。なおトヨタコースターは日野リエッセⅡとしても販売されている。
バスラマNo.166では第21回バスラマ賞の贈呈以外に、Willer Expressの東京営業所開設の取材や三井物産の電気バス事業に関する内容が紹介されている。
(バスラマインターナショナル)