北海道付近は昨日(26日)から今日(27日)にかけて大気の状態が非常に不安定となっており、日本海側を中心に雨の降り方が強まりました。記録的な雨量となった所もあり、今後も土砂災害などに警戒が必要です。雨の降り方は次第に弱まり、道内の天気の回復は明日(28日)の朝以降となる見込みです。

●日本海側北部で記録的な大雨 経験したことのない雨の強さに

昨日(26日)から今日(27日)にかけて北海道付近は、低気圧や前線を含む気圧の谷の中となり、この前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態は非常に不安定となりました。道内は日本海側などで雨が強まり、特に宗谷地方を中心とした日本海側北部で記録的な大雨となりました。

昨日の夜遅くには上川地方の幌加内で1時間に69.0ミリの非常に激しい雨の降り方となりました。また、宗谷地方の豊富では今日午前0時50分までの24時間で197.5ミリの雨が降りました。ともに1976年からの統計史上、年間を通して最も多い記録的な雨量となり、経験したことのない大雨となりました。

宗谷地方の豊富や幌延、留萌地方の天塩周辺など日本海側北部でも同じような場所に雨雲がかかり続け、雨の量が多くなりました。記録的大雨となった宗谷地方の豊富の8月の月降水量は平年で120.9ミリです。しかし、今月は昨日(26日)までに合計で502.5ミリの雨が降っており、すでに月降水量としても年間を通して最も多い雨量を記録しています。

●土砂災害などに警戒 明日(27日)朝以降は天気回復へ

27日午後1時現在、日本海側の雨のピークは過ぎつつありますが、まだ北部を中心に所々で雨が降っています。昨日(26日)からの大雨によって地盤が緩んでいたり、川の水位が高くなっている恐れがあるため、引き続き土砂災害や低い土地の浸水などに警戒し、傾斜地や川のそばなど危険な場所には近づかないようにして下さい。そして、日本海側北部では風が強まり、非常に強く吹くことがあるでしょう。雨の降り方は弱まっても、風を伴い、傘が差しにくいような降り方となることもあります。暴風にも警戒して下さい。

日本海側を中心とした雨は、この後次第に降り方が弱まりながら、明日(28日)の明け方まで続く所がありそうです。明日の朝以降には全般に雨がやみ、日中は各地とも晴れて、日差しが戻る見込みです。

情報提供元: tenki.jp日直予報士