霧島山(新燃岳)で連続噴火 28日の噴煙は最高1600メートルに 今後の活動注意
霧島山(新燃岳)は、6月22日に7年ぶりに噴火し、23日には噴火警戒レベルが「3(入山規制)」に引き上げられました。昨日27日からは連続噴火により度々噴煙を上げています。今日28日も新燃岳の火山活動は活発な状態で経過しており、新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、大きな噴石などに警戒してください。
●火山の活動状況等
鹿児島県と宮崎県境に位置する霧島山(新燃岳)は、6月22日に7年ぶりに噴火し、23日には噴火警戒レベルが「3(入山規制)」に引き上げられました。昨日27日からは連続噴火により度々噴煙を上げています。
気象庁が16時に発表した解説情報によると、新燃岳火口では、今日28日も噴火活動が続いています。
昨日(27日)10時25分から監視カメラで観測した噴火は、本日(28日)15時時点も継続中です。噴煙は最高で火口縁上1200mまで上がりました。(※その後、17時23分の噴火で1600メートルまで噴煙が上がりました。)
昨日、山麓で実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり4000トン(前回26日、2400トン)と多い状態でした。
新燃岳火口直下を震源とする火山性地震は、2024年10月下旬から増減を繰り返しており、前24時間の地震回数は多い状態で経過しています。また、本日04時頃から継続時間の長い火山性微動が発生しており、15時時点も継続中です。
高千穂河原観測点(新燃岳の南東約3km)では、23日から25日頃にかけて北西上がりの傾斜変動が観測されました。
GNSS連続観測では、霧島山を挟む一部の基線で、2025年3月頃から、霧島山深部の膨張を示すと考えられるわずかな伸びが認められます。
新燃岳の火山活動は活発な状態で経過しており、新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、大きな噴石などに警戒してください。
●防災上の警戒事項等
弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね3kmまで、火砕流が概ね2kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね3kmの範囲では警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
2011年と同様に爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。
地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
●噴火警戒レベルについて
噴火警戒レベルとは、火山活動の状況に応じて「警戒が必要な範囲」や「とるべき防災対応」を5段階に区分して発表する指標です。
霧島山(新燃岳)の噴火警戒レベルは28日17時半現在「3(入山規制)」です。
噴火の際には、気象庁や自治体から、火山活動や避難についての情報が発表されます。こまめに情報を確認しましょう。