4月まとめ 今年の桜や花粉はどうだった? 5月は暑い?
4月は寒暖差の大きい1か月でした。そのため、場所によっては桜が長持ちしたり、花粉が当初の予想より少なくなったり。さて、明日からの5月の天候は?
●気温の状況 関東や東北で平年より高く
全国の気温の状況(4月10日~29日)を見てみると、関東や東北を中心に、平年より2℃以上高くなっています。この傾向は4月、1か月間を通しても同じような状況です。
ただ、4月は気温の変化が大きく、4月中旬(17日~19日)には、25℃以上の夏日になった所が多く、19日には兵庫県豊岡市で31.2℃、群馬県館林で30.3℃を観測するなど、30℃以上の真夏日になった所がありました。
一方、上空に寒気が入り、29日~30日にかけては、北海道で季節外れの積雪になった所がありました(釧路市阿寒湖畔で30日の最深積雪18センチ)。
●桜のまとめ 西・東日本は平年並み、北日本は平年より早く開花・満開に
[開花の傾向]
2025年の桜の開花は、西日本と東日本では平年並みの開花となった所が多くなりました。
一方、北日本では平年より早く、かなり早い所もありました。
[満開の傾向]
2025年の桜の満開は、西日本と東日本ではおおむね平年並みとなりました。
九州から北陸では、3月末から4月はじめの寒の戻りの影響で、4月5日前後に満開となった所が多くなりました。その後、雨や風に影響されにくく、桜が長く楽しめた所もありました。
一方、北日本の満開は平年より早く、かなり早い所もありました。
まだ開花していない旭川は5月2日、稚内、釧路、根室でも、大型連休明けには開花の便りが届くでしょう。
●花粉のまとめ 今年の飛散量(速報値)は、大阪は例年の2.3倍、東京は例年の7割程度
日本気象協会の観測によると、今年4月15日までのスギ、ヒノキ花粉飛散量は、大阪市では例年の2.3倍、昨年(2024年)に比べると5.1倍と非常に多くなりました。最近10年では最も多くなっています。東京都千代田区では例年および昨年の7割程度となりました。
図は、大阪市と東京都千代田区の直近10年と今年(4月15日まで)の花粉飛散量を示したグラフです。
大阪市で、例年および昨年に比べて非常に多くなった理由は、猛暑の翌年となったことと、昨年の飛散量が例年を大幅に下回ったことが重なったためと考えられます。この結果は、日本気象協会の飛散量予測とも一致しました。
一方、東京都千代田区は、日本気象協会の飛散量予測では例年および昨年よりやや多い(6,000個)とみていましたが、予測より少ない結果となる見通しです。予測より少なくなった理由は、スギの花芽の生成が予想より少なかった可能性があることと、飛散のピークの時期にまとまった雨や、雪の降った日が多く、飛散量が抑えられたことが考えられます。東京では、3月上旬から4月上旬にかけて日降水量が10mm以上となった日数が、今年は10日と平年の2倍近くありました。
●5月の天候は?
この先1か月の中で平年を大幅に上回る暑さとなるのが、5月3日~9日。北日本、東日本、西日本はいずれも気温が平年より高い見込みです。
まだ体が暑さに慣れていない時季で、急に暑くなると熱中症にかかりやすくなります。屋外レジャーなどを計画されている方はこまめに水分や休憩をとるなど、熱中症対策が欠かせません。
5月10日~23日は、全国的に気温が平年並みか高い見込みです。