東海地方は、今シーズン最強・最長寒波の影響で、岐阜県の一部で警報級の大雪となっています。目先の大雪のピークは、今夜から明日6日の午前中になりますが、それ以降も、岐阜県を中心に雪の降る日が続く見込みです。大雪や厳しい寒さへの備えを続けましょう。

●各地で気温が上がらず 強い風で体感温度は大きく低下

今日5日の東海地方は、上空1500メートル付近にマイナス9℃以下の強い寒気が流れ込み、昼間もあまり気温が上がりませんでした。最高気温(15時まで)は、名古屋で7.3℃、岐阜で5.8℃、高山で0.3℃、津で6.3℃、静岡で7.0℃を観測しました。沿岸部を中心に10メートル以上のやや強い風が吹いているため、体感は非常に寒く感じられます。夜にかけてさらに強い寒気が流れ込むため、空気は冷たいままでしょう。しっかりと防寒をしてお過ごしください。

●飛騨北部や郡上市山間部は積雪急増 白川村は3年ぶりに2メートル越え

24時間降雪量は、岐阜県の白川村で85センチ(午前5時まで)を観測するなど、ドカ雪となっている所があります。15時現在の積雪の深さは、白川村で245センチ、飛騨市河合で174センチ、郡上市長滝で123センチ、飛騨市神岡で67センチ、本巣市樽見で61センチ、高山市で15センチを観測しています。
東海地方では、昨日4日よりも、積雪エリアが拡大しています。現在の積雪の深さは、東海地方の積雪マップで知ることができます。車のスリップ事故などには注意してください。また、積雪の多い地域では、積もっていた古い雪の上に、新たに多くの雪が積もっています。比較的表面の雪が滑り落ちる「表層なだれ」に、十分な注意が必要です。屋根からの落雪にも注意してください。

●この先も雪が続く見通し

【今日5日夜】
上空の西風に乗って、岐阜県山間部を中心に雪が降るでしょう。発達した雪雲が流れ込みやすく、さらに積雪は増える見込みです。
【明日6日】
岐阜県山間部を中心に雪が降るでしょう。午前中が大雪のピークになりますが、午後も断続的に雪が降る見込みです。一旦、雪の降り方が弱くなるタイミングもありそうです。雪かきは、2人以上で安全第一で作業を行いましょう。

●今後の雪の予想

7日(金)も断続的に雪が降る見込みです。7日(金)午後から8日(土)は、寒気の流れ込みが強まり、再び大雪のピークになるでしょう。岐阜県では雪の降り方が強まり、短時間で積雪が急増する恐れがあります。
名古屋周辺も、7日(金)や8日(土)頃、再び、雪の降るタイミングがありそうです。ただ、寒気の強さや発達した雪雲の動向、上空の風向き、雪の降る時間によって、積雪となるかは変わってきますので、最新の気象情報をこまめにチェックするようにしてください。

●なだれの種類は2つ

雪が積もると、なだれが発生しやすくなります。なだれとは、斜面に積もった雪が、重力によって下に滑り落ちる現象ですが、種類が2つあります。

1つは「表層なだれ」です。これは、山に積もっている古い雪の上に、新たに積もった雪が滑り落ちる現象です。1、2月頃の寒さが厳しい冬の時期に、山の急斜面で発生しやすく、雪庇や吹きだまりができている斜面で多く発生します。
もう1つは「全層なだれ」です。こちらは、山に積もった雪が、全て滑り落ちる現象です。気温が上昇する春先に、雨が降った後や、フェーン現象などで気温が上がった時に多く発生し、斜面の上の固くて重い雪が、流れるように滑り落ちます。過去になだれが発生した斜面や、積雪に亀裂が入っている所では、特にご注意ください。

情報提供元: tenki.jp日直予報士