この先は気温が高めで経過し、3月並みの暖かさになる所もあるでしょう。積雪の多い地域では、屋根からの落雪や雪崩などの融雪災害に注意が必要です。ただ、24日(金)~25日(土)頃は再び寒気が流れ込むため、季節は逆戻り。寒暖差が大きいため、体調管理にはくれぐれもご注意ください。

●明日21日(火) 最高気温15℃くらいの所も 融雪災害に注意

今日20日(月)は二十四節気の「大寒」。一年で最も寒い頃ですが、暦とは裏腹に季節先取りの暖かさになりました。
東京都心の最高気温は13.3℃(3月中旬並み)で、5日ぶりに10℃を超えて、真冬の寒さから解放されました。北海道では中徹別で9.0℃など道東の太平洋側を中心に、1月としては1位の値を更新し、4月並みの気温になった所もありました。積雪の多い地域では雪解けが進んでいるため、屋根からの落雪や、なだれに注意が必要です。

明日21日(火)も日差しの届く所が多く、九州や四国は15℃くらいまで上がり、季節先取りの暖かさが続きそうです。北陸や東北でも3月並みの所が多く、雪が多く積もっている所では、雪解けが進むでしょう。なだれなどの融雪災害に注意が必要です。

●急な雪解けの注意点

暖かくなることで心配されるのが雪解けによる災害や事故です。積雪の多い所では、次の3つの点に注意が必要です。

①雪解けによって「全層なだれ」が発生しやすくなります。山に積もった雪が全て滑り落ちる現象で、気温の上昇や雨の後などに多く発生します。過去になだれが発生した斜面や積雪に亀裂が入っている所では、特に注意が必要です。

②気温の上昇によって積もった雪が滑り、「屋根からの落雪」が起こりやすくなります。軒先で作業する際は頭上の状況を確認するなど注意が必要です。また、除雪作業を行う場合は、命綱とヘルメットを装着し、できるだけ複数人で実施するなど、安全を確保するようにしてください。

③雪が多く積もった道路で気温が上昇したり、雨が降ったりすると、「冠水」のおそれがあります。路肩に集められた雪によって排水が悪くなったり、雪の塊が排水溝を塞いだりしてしまうことがあるためです。大雪のあとの雨は、たとえ大雨でなくても、道路の冠水に十分ご注意ください。

●25日(土)頃 寒気が流れ込む 季節は逆戻り

24日(金)は低気圧が北日本付近を通過し、25日(土)は一時的に冬型の気圧配置になるでしょう。平地で雪を降らせる目安の寒気(上空1500メートル付近でマイナス6℃)が、関東から近畿、四国まで南下する見通しです。

北海道や東北の日本海側は断続的に雪で、北陸でも標高の高い所を中心に雪の降ることがありそうです。雪がいったん解けた上に、新たに雪が積もると、路面状況が悪化するおそれがあります。

日差しの届く関東から九州でも、25日(土)は10℃を少し超えるくらい。北よりの風が強まるため、体感温度は数字よりも低くなるでしょう。季節先取りの暖かさが続くだけに、より寒く感じられるかもしれません。服装でうまく調節してください。

●28日(火)以降 寒暖差が大きい 体調管理に注意

28日(火)は、北海道では雪、東北から九州は広い範囲で雨が降るでしょう。東京都心は冷たい雨です。

29日(水)以降は、北海道から東北の日本海側は寒気の影響で雪の降る日が多く、30日(木)頃は強い寒気が流れ込むでしょう。降雪が強まる所があるため、交通への影響に注意が必要です。

日差しが届く太平洋側は、関東を中心に気温の高い状態が続きます。朝晩と昼間の気温差が大きくなるため、服装でうまく調節しながら、体調管理に努めてください。

情報提供元: tenki.jp日直予報士