台風21号は非常に強い勢力で沖縄へ 11月のスタートは日本列島にも影響か?
今週は台風21号が「非常に強い」勢力で沖縄に接近し、大荒れの天気になる見込みです。九州から北海道にかけては前線や湿った空気の影響で雨の降る日が多くなるでしょう。11月のスタートは台風21号の影響で広い範囲で天気が崩れそうです。
●1週目(28日~11月3日)全国的に雨が多い 台風21号の進路にも注意
この先の天気のポイントは「雨」と「台風21号」です。前線の影響が続き、全国的に雨の日が多くなるでしょう。25日に発生した台風21号の今後の進路にも注意が必要です。では日ごとに詳しく見ていきましょう。
明日28日(月)から30日(水)は、前線や湿った空気の影響で、広い範囲で雨が降りそうです。ただ、3日間降り続くということはなく、関東で見ると、28日は午前を中心に降り、29日夜から30日の昼前にかけて降る予想となっています。また、東海や北陸、関東を中心に降り方が強まり、まとまった雨になりますのでご注意ください。
31日(木)は、北海道から九州にかけては、高気圧に覆われて、おおむね晴れるでしょう。今週の中では唯一の晴れとなる所もありそうです。貴重な日差しを有効にお使いください。
11月1日(金)以降は、台風21号の影響が沖縄以外の地域でも出てくるでしょう。海外の予想を含め、複数ある台風の予想の中には九州や四国、本州にかなり接近するようなコースを予想しているものもあります。少なくとも台風周辺の暖かく湿った空気が日本列島に流れ込み、天気が崩れるの可能性は高く、場所によっては大雨になりそうです。11月に台風が近づくこと自体が珍しく、接近(国内の気象官署等から300キロ以内)は2019年以来、上陸となると1990年以来、統計開始以来2度目となります。
最高気温は、札幌では13℃~18℃で、朝の気温は霜が降りるくらいの4℃まで下がる日があるでしょう。仙台は16℃~21℃の予想です。東京や名古屋、大阪、福岡は、22℃前後の日が多くなりそうです。雨の日も多いため、昼間はムシムシと感じるかもしれません。那覇は30℃くらいの日が続くでしょう。
●台風21号の進路は?
大型の台風21号は、27日(日)3時現在、フィリピンの東を西に進んでいます。このあとは、発達しながら西よりに進み、次第に進路を北に変える見込みです。31日(木)から11月1日(金)ごろには「非常に強い」勢力で沖縄に接近する恐れもあります。大型の台風であるため近づく前から海上では波が高まり、風も強まりそうです。また台風周辺の湿った空気の影響で沖縄でも大雨に注意が必要です。台風の接近には、まだ時間はありますが、早めの備えを進めておくとよいでしょう。
台風のその後の進路ですが、北上を続け、九州などに影響を及ぼす可能性もあります。今後の台風の進路にも十分に注意してください。
●2週目(4日~9日)冬のスタート 天気や気温は?
期間後半は、期間前半とは一転して晴れる日が多くなるでしょう。高気圧に緩やかに覆われるため、広い範囲で晴天が続きそうです。ただ、北日本を中心に気圧の谷の通過や寒気の流れ込みがあるでしょう。
北海道や東北の日本海側や北陸では、3連休最終日の4日(月)から7日(木)は寒気や湿った空気が流れ込み、雨や曇りが続くでしょう。北海道の標高の高い地域では雪の降る所もありそうです。峠道の運転などは十分にご注意ください。6日(木)は、全国的に天気が崩れそうです。
8日(金)と9(土)は、東京に雨マークが付いていますが、一時的な雨で晴れる時間は長いでしょう。
7日(木)は二十四節気の「立冬」です。暦の上では冬の始まりとされています。最高気温は東京や名古屋、大阪、福岡は20℃前後と昼間は比較的過ごしやすい気温となるでしょう。それでも朝晩は冷えるため、脱ぎ着しやすい服装を選ぶなど、上手に調節なさってください。仙台は15℃前後と昼間でも上着が手放せず、札幌は10℃を下回る日もある予想です。まだ平年を上回る気温の日はありますが、これまでのように大幅に高いということはなくなるでしょう。今年は季節の進みはゆっくりですが、徐々に冬の足音が聞こえてきそうです。
●台風が近づく前の対策 高波や高潮に備えて
沿岸部では、台風による高波や高潮の恐れがありますので、次の3つのことに注意しながら、備えることが必要です。
1つめは、何より、高波や高潮の恐れがある海岸周辺には、近づかないようにしましょう。海や船の様子が心配でも、見に行くのは、絶対に止めてください。
2つめは、大潮の時期や満潮時刻を確認しておきましょう。台風による高波や高潮が、満潮時刻と重なると、海岸周辺の道路の冠水や浸水など、被害が大きくなる恐れがあります。
3つめは、安全に行動できるうちに、避難(移動)しましょう。波しぶきが護岸設備を越えて、海沿いの道路に押し寄せると、冠水して通行が危険になる恐れがあります。通行止めや速度規制などの交通情報は、こまめに確認して、早めに避難してください。