台風10号は、衛星画像でも目がくっきりして、勢力が強いことがわかります。28日(水)には「非常に強い」勢力となり、発達のピークに。28日(水)から29日(木)頃は西日本や東日本を中心に大荒れ。暴風や高波、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。

●台風10号　28日は「非常に強い」勢力に

強い台風10号は、26日(月)午前9時現在、日本の南を1時間におよそ20キロの速さで西北西へ進んでいます。中心の気圧は980hPa、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートルで暴風域を伴っています。衛星画像を見ても、目がくっきりとしていて、勢力が強いことがわかります。また、中心から北東側にも発達した雲がまとまっています。

台風10号は、発達しながら西よりに進み、28日(水)には「非常に強い」勢力になるでしょう。その後は次第に東よりに進路を変えて、29日(木)頃は九州に接近、上陸するおそれがあります。30日(金)にかけて本州を縦断するように進み、31日(土)には日本海で温帯低気圧に変わるでしょう。台風の接近に伴い、暴風や高波、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重な警戒が必要です。

●広範囲で暴風や大雨

台風10号は、発達のピークで奄美や九州南部に接近し、今夜にも風速15メートル以上の強風域に入るおそれがあります。28日(水)は、奄美と九州南部で最大瞬間風速60メートルと、走行中のトラックが横転するほどの猛烈な風が吹く所があるでしょう。29日(木)にかけても、西日本を中心に猛烈な風が吹くおそれがあります。

また、台風が接近する前から、九州から東海の南東側の斜面では断続的に発達した雨雲がかかりそうです。29日(木)正午までの72時間降水量は、多い所で600ミリを超えるでしょう。台風が九州の南で動きがゆっくりになるため、総雨量も多くなりそうです。

台風から離れた場所でも大雨に注意が必要です。今夜には日本海から北海道付近に前線がのびて、しばらく停滞するでしょう。台風周辺から流れ込む暖かく湿った空気の影響で、前線の活動が活発になりそうです。台風から離れた東北や北海道でも雨の降り方が強まるでしょう。

●高波や高潮に備えて

27日(火)以降は西日本を中心に猛烈なしけとなる所があり、次の3つのことに注意しながら、備えることが必要です。

1つめは、高波や高潮の恐れがある海岸周辺には、近づかないようにしましょう。海や船の様子が心配でも、見に行くのは絶対に止めてください。

2つめは、大潮の時期や満潮時刻を確認しておきましょう。台風による高波や高潮が満潮時刻と重なると、海岸周辺の道路の冠水や浸水など、被害が大きくなる恐れがあります。

3つめは、安全に行動できるうちに、避難(移動)しましょう。波しぶきが護岸設備を越えて、海沿いの道路に押し寄せると、冠水して通行が危険になる恐れがあります。通行止めや速度規制などの交通情報はこまめに確認して、早めに避難してください。

情報提供元： tenki.jp日直予報士