今日22日、気象庁はこの先の1か月予報を発表。この先1か月も全国的に厳しい残暑が続き、9月も異例の猛暑となる恐れがあります。また、降水量は広い範囲で平年より多め。台風や秋雨の大雨シーズンに平年を上回る雨量となれば、災害のリスクが高まるため注意が必要です。

●数値予報モデルによる予測結果

今日22日、気象庁はこの先の1か月予報を発表しました。
1か月平均の地上気圧(左図)は、太平洋高気圧が日本の南東を中心に強まるでしょう。このため、日本付近は南からの暖かく湿った空気が流れ込みやすい状態が続く見込みです。
台風や熱帯低気圧、湿った空気の影響を受けやすい時期があるでしょう。また、オホーツク海には低気圧があり、北日本では低気圧や前線の影響を受けやすい時期がある見込みです。

上空約1500mの気温(右図)は、全国的に平年より高く、暖かい空気に覆われやすいでしょう。

●週明けは台風10号が北上 前線停滞で台風接近前から大雨の恐れ

数値予報モデルによる予測結果にもあるように、太平洋高気圧が日本付近を覆いきらず、日本の南東で勢力を強めるため、暖かく湿った空気の流れ込みやすい状態が続くでしょう。
気象衛星雲画像を見ると、日本の南の海上には台風10号のまとまった雲が見られます。来週初めは、この台風10号が西日本から東日本に接近や上陸の恐れがあり、大雨になる所があるでしょう。

また、日本海には低気圧に伴う雲が見られ、次第に前線を伴うでしょう。来週にかけては日本海に前線が停滞する影響で、北日本から東日本、西日本ではまとまった雨や長雨になる所がある見込みです。台風10号の北上で、台風接近前から前線を活発化させ、大雨をもたらす恐れがあります。
来週にかけて、台風情報やこの先の天気をこまめに確認し、早めに備えてください。

●9月になっても異例の残暑続く恐れ

この先1か月、どの期間をとっても、全国的に気温が平年よりも高い見込みです。
来週初めは台風10号の北上に伴って雨風が強まり、いったん猛暑の和らぐ所が多いですが、その後は再び残暑が厳しくなるでしょう。

今日22日は、全国を対象に「高温に関する早期天候情報」が発表されました。
8月末から2週間、気温は平年に比べてかなり高い日が多い見込みです。農作物や家畜の管理などにもご注意ください。

今日8月22日は二十四節気の「処暑」。暦の上では厳しい暑さが少し落ち着く頃ですが、東海以西で厳しい残暑となりました。鳥取市で39.4℃(1943年の統計開始以来1位)を記録、福岡県太宰府市で35日連続の猛暑日(国内の連続猛暑日最長記録を更新)、名古屋市で今年37日目の猛暑日(過去の年間猛暑日最多記録を更新)となり、記録尽くめの暑さとなりました。
9月も残暑が長引き、異例の猛暑が続く恐れがあります。特に、「熱中症警戒アラート」が発表されている際は、周囲の方と声を掛け合いながら万全な熱中症対策をとってください。

情報提供元: tenki.jp日直予報士