台風5号 異例の進路で東北に直撃 東北太平洋側で記録的な大雨か 災害に厳重警戒
台風5号は暴風域を伴って12日(月:振替休日)に東北太平洋側にかなり接近し、上陸の恐れ。台風はゆっくりとした速度で進むため、影響が長引く可能性も。東北は大荒れの天気で、太平洋側を中心に警報基準を大きく超えるような記録的な大雨となる恐れがあります。
●台風5号 異例の進路 東北に上陸の恐れ
台風5号は、今日10日(土)は日本の東を北上し、明日11日(日:山の日)は次第に進路を西よりに変えて、暴風域を伴って12日(月:振替休日)は東北太平洋側にかなり接近し、上陸する恐れがあります。その後、東北を横断し、13日(火)は日本海へ進むでしょう。
台風はゆっくりとした速度で接近、上陸する予想のため、影響が長引く恐れがあります。
なお、台風が東北太平洋側に上陸したのは統計開始以来、2回(2016年に岩手県、2021年に宮城県)だけで、異例の進路となります。
●記録的な大雨の恐れ
東北には、明日11日(日:山の日)から12日(月:振替休日)にかけて台風周辺や台風本体の活発な雨雲がかかるでしょう。雷を伴って断続的に激しい雨が降り、総雨量が平年の8月1か月分の降水量を超える大雨となる恐れがあります。
明日11日(日:山の日)午前6時から12日(月:振替休日)午前6時までに予想される24時間降水量は多い所で
東北日本海側 120ミリ
東北太平洋側 300ミリ
その後、12日(月:振替休日)午前6時から13日(火)午前6時までに予想される24時間降水量は多い所で
東北日本海側 150ミリ
東北太平洋側 200ミリ
東北太平洋側では、警報基準を大きく超えるような大雨となる所がある見込みです。明日11日(日:山の日)夜のはじめ頃から12日(月:振替休日)にかけて、大雨による土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。自治体から出される避難情報にも注意が必要です。
●猛烈な風の吹く恐れ
東北太平洋側の海上では、猛烈な風が吹き、大しけとなるでしょう。陸上でも太平洋側を中心に非常に強い風が吹き、瞬間的には看板が落下・飛散したり、道路標識が傾いたりするほどの強さの風が吹く見込みです。
明日11日(日:山の日)に予想される最大風速(最大瞬間風速)
東北日本海側 海上 15メートル (25メートル)
東北日本海側 陸上 10メートル (20メートル)
東北太平洋側 海上 25メートル (35メートル)
東北太平洋側 陸上 15メートル (30メートル)
12日(月:振替休日)に予想される最大風速(最大瞬間風速)
東北日本海側 海上 20メートル (30メートル)
東北日本海側 陸上 18メートル (30メートル)
東北太平洋側 海上 30メートル (40メートル)
東北太平洋側 陸上 25メートル (35メートル)
明日11日(日:山の日)と12日(月:振替休日)に予想される波の高さ
東北太平洋側 7メートル うねりを伴う
明日11日(日:山の日)昼頃から12日(月:振替休日)にかけて、暴風による交通障害、建物や船舶、沿岸施設への被害に厳重に警戒し、高波に警戒してください。早めに台風対策をし、不要不急の外出は避けるようにしましょう。海岸付近には近づかないでください。
●いつ避難する? タイミングは?
土砂災害や川の増水などの災害は、急に発生して、一気に被害が広がるため、避難が遅れると、命にかかわります。
そこで、避難のタイミングが重要です。警戒レベル3の場合、高齢者や障害のある方などは、安全な所へ避難しましょう。警戒レベル4では、対象地域の方は、全員速やかに避難してください。警戒レベル5では、すでに安全な避難ができず、命が危険な状況です。このため、警戒レベル5緊急安全確保の発令を待ってはいけません。警戒レベル4までに、必ず避難してください。
天気が荒れてしまうと、道路状況が悪くなったり、暴風で物が飛んできたりするなど、避難の際の危険度が高まります。避難指示が出されていなくても、少しでも危険を感じたら、自ら避難しましょう。不安を感じたら、その時が避難のタイミングです。「自主的に、早めに、安全な所へ避難する」という防災意識をもって、避難する際は、近所の方々にも声をかけ、複数で行動してください。