北陸 高い海水温と西風継続で「異常潮位」10日頃までは大潮による浸水や冠水に注意
石川県など、北陸地方の一部沿岸では、西風が継続していることや、対馬暖流が強まって海水温が高まっていることなどが影響し、潮位が平常時に比べて10から15センチ程度高くなっています。7月6日は新月で、10日頃にかけては大潮の時期にあたるため、満潮の時間帯を中心に海岸付近や河口付近の低い土地で浸水や冠水のおそれがあります。十分注意して下さい。
●10日頃まで満潮の時間帯を中心に沿岸部の浸水や冠水に注意
夏から秋にかけては、海水温が高いなどの影響で、海水の体積が膨張、海面上昇につながる原因の一つとされています。このため、平常時の潮位が年間で高い時期となります。
更に、7月6日は新月、その前後は大潮の時期にあたり、満潮の潮位が高くなります。
北陸地方の一部沿岸では、7月5日現在、潮位が平常時に比べ10から15センチ程度高くなっています。「異常潮位」と呼ばれる現象で、北陸地方から山陰の沿岸では、西風が継続していることや、対馬暖流が強まって海水温が高まっていることなどが影響していると考えられます。
今後も、この異常潮位が続くことが予想され、石川県など北陸地方の沿岸の一部では、7月10日頃にかけての満潮の時間帯を中心に潮位が高くなり、海岸や河口付近の低い土地で浸水や冠水のおそれがあります。また、令和6年能登半島地震の影響により、石川県の沿岸の一部では浸水や冠水の起きやすくなっているところがあります。尚、この期間中に台風や低気圧が接近・通過した場合や、海面が短時間に昇降を繰り返す副振動の発生等があった場合には、さらに潮位が上昇する可能性があります。今後発表される高潮警報・注意報や潮位情報に十分注意してください。
7日の日中は梅雨の晴れ間も期待されます。涼を求めて海岸付近に近づく際などは、十分注意して下さい。小さなお子様だけで決して海岸付近に近づくことがないよう、周囲の大人が見守りをお願いします。