関西の雨は小康状態となっている所が多いですが、今夜は再び広い範囲で雨が降るでしょう。局地的にカミナリや竜巻などの激しい突風を伴う恐れがあり、ひょうが降る恐れもあります。雨上がりには、大陸から黄砂が飛来する見込みです。

●日中は晴れ間も油断禁物 早めの帰宅を

これから17日(水)の朝にかけて、上空の寒気や南から流れ込む暖かく湿った空気の影響で、関西では大気の状態が非常に不安定になる見込みです。16日(火)の日中は北部を中心にいったん晴れ間が戻る所もありますが、夜は広い範囲で雨が降るでしょう。

地上と上空の気温差が大きく、あちらこちらで雨雲が発達する見込みです。局地的にカミナリや竜巻などの激しい突風を伴う恐れがあります。また、ひょうが降る恐れもあるため、農作物の管理に注意が必要です。激しい気象現象が発生する条件が整うため、今夜は早めに帰宅し安全にお過ごしください。

●17日(水)~18日(木) 大陸から黄砂が飛来

今夜から17日(水)の朝にかけては雨や雷雨の所があるものの、その後は各地で天気が回復するでしょう。ただ、すっきりとした青空というわけにはいかず、黄砂まじりの霞んだ空となりそうです。

今回の黄砂は、それほど濃密なものではないにしろ、18日(木)まで影響が残る見込みです。関西では、ヒノキ花粉の飛散がピークを越えつつありますが、花粉症の方は症状が強く出る可能性があります。また、呼吸器系や循環器系に疾患をお持ちの方は、症状が悪化する恐れもありますので、健康管理に十分ご注意ください。

●ひょうの被害と対策

ひょうが降ると、人や車の損傷、窓ガラスが割れる、農作物の落下や裂傷、などの被害をもたらします。ひょうの中には、みかんやソフトボールくらいの大きさになるものもあり、大きければ大きいほど、落下速度が速くなるので、被害が大きくなる恐れがあります。ひょうが降る場合は、次のような方法で、被害を最小限にとどめたいものです。

① ひょうが人へ当たると、ケガをしてしまいます。また、屋外に駐車した車に、ひょうが落ちてくると、傷がついてしまいます。ひょうが降ってきたら、頑丈な屋根のある建物の中へ避難しましょう。
② 家の窓ガラスに、ひょうが当たると、ガラスが割れてしまいますので、雨戸やシャッターがあれば閉めておくのがおすすめです。雨戸やシャッターがなければ、カーテンを引いておくだけでも、割れたガラスが室内に飛び散るのを、少しでも防ぐことができます。
③ 農作物は、事前に網で覆うと、ひょうが直接当たることを防ぐことができます。網は、なるべく目の細かい物を使用してください。また、ひょうが網の上にたまると、その重みで、網が破けることもありますので、網をしっかり取り付けることが大切です。

●黄砂が体に与える影響

環境省によりますと、黄砂の飛来によって、以下のような呼吸器や循環器に係る疾患の症状の悪化が指摘されています。

① 黄砂の飛来は、目や鼻、皮膚などのアレルギー症状との関連があり、目のかゆみ、結膜炎、鼻水やくしゃみなどを引き起こすことがあると報告されています。黄砂の濃度が高い日ほど、それらの症状が発症する方が多くなる傾向にあります。
② 黄砂の飛来と、呼吸器疾患についての関連が報告されています。黄砂が飛来すると気道や目、皮膚症状の悪化が見られる場合があります。喘息など呼吸器疾患のある人はいっそう注意が必要です。呼吸器疾患のない人でも黄砂の濃度が高いほど咳が出ることが報告されています。
③ 黄砂の飛来と循環器疾患について関連がみられています。 黄砂の飛来と救急搬送数増加、脳梗塞での入院や心筋梗塞での入院、発症の増加との関連が報告されています。高齢者や糖尿病、慢性腎臓病等の既往歴がある方は、循環器疾患への影響リスクが高いため注意が必要です。

情報提供元: tenki.jp日直予報士