台風15号はあす12日かけて「猛烈な」勢力を維持して北上し、13日は「非常に強い」勢力で小笠原諸島の東の海上を北東へ進むでしょう。小笠原諸島はあす12日午後は次第に荒天へ。あす夜から高波に警戒。その他は、高気圧に覆われて広く晴れますが、関東は一時雨の可能性も。

●台風15号「猛烈な」勢力に発達

きょう11日午後3時、台風15号は大型で「非常に強い」から、大型で「猛烈な」勢力に発達しました。
気象衛星画像を見ると、台風中心の眼がくっきりと見開き、かなり発達していることが分かります。

中心付近の最大風速が55メートル、中心気圧は915hPaとなっています。
台風の強さは最大風速で決まりますが、「猛烈な」勢力は台風の強さのランクで最も強いレベルとなります。

●台風15号 海面水温高い領域を北上 あす12日にかけて「猛烈な」勢力を維持

きのう10日の時点の海面水温は、台風が位置するマリアナ諸島付近で30℃以上、小笠原近海も30℃近くあり、台風が勢力を維持しやすい水温の高さとなっています。

大型で猛烈な台風15号はきょう11日午後3時現在、マリアナ諸島を1時間におよそ20キロの速さで北北西へ進んでいます。中心の気圧は915ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は55メートル、最大瞬間風速は75メートルです。

台風15号は北上を続け、あす12日午前3時には中心気圧は905hPaまで下がり、午後3時には「猛烈な」勢力を維持したまま、小笠原近海へ進む見込みです。
13日は「非常に強い」勢力で、小笠原諸島の海上を北東へ進むでしょう。

14日は「非常に強い」勢力で日本の陸地から離れて、速度を速めながら北東へ進み、15日には日本のはるか東で温帯低気圧に変わる見込みです。

●小笠原諸島 あす12日午後から次第に荒天

台風の接近に伴って、小笠原諸島はあす12日は次第に荒れた天気となるでしょう。
昼過ぎからは強い風が吹き、雨も断続的に強まりそうです。あす12日夜からは、うねりを伴った大しけとなる見込みです。高波に警戒し、海岸付近にはむやみに近づかないでください。

あさって13日には、看板が落下するような非常に強い風が吹く恐れがあります。荒れている時間帯の外出はできるだけ控えるようにしてください。
小笠原諸島では14日頃にかけて、うねりを伴った大しけとなるでしょう。高波に警戒し、強風に十分ご注意ください。

なお、本州には台風15号の直接の影響はなさそうですが、太平洋沿岸は波が高くなることが考えられますので、ご注意ください。

●波・風・雨の予想(小笠原諸島)

<波の予想>
12日に予想される波の高さ
小笠原諸島 6メートル うねりを伴う

13日に予想される波の高さ
小笠原諸島 7メートル うねりを伴う

その後、14日頃にかけてうねりを伴った大しけとなる見込みです。

<風の予想>
12日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
小笠原諸島 18メートル(30メートル)

13日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
小笠原諸島 20から24メートル(25から35メートル)

<雨の予想>
12日18時から13日18時までに予想される24時間降水量(多い所)
小笠原諸島  50から100ミリ

●あす12日は広く秋晴れ続く 東海や関東は一時雨も 朝晩ひんやり

あす12日も日本付近は広い範囲で高気圧に覆われて、秋晴れの続く所が多いでしょう。

沖縄は朝までにわか雨にご注意ください。また、東海や関東では、寒気を伴った気圧の谷の通過で、一時的に雨のぱらつく所があるでしょう。
広い範囲ではなさそうですが、突然の雨にご注意ください。

朝はけさと同じかやや低くなる所が多く、内陸部を中心に冷えそうです。
日中は全国的にこの時期らしい気温となるでしょう。
九州から東海では25℃以上の夏日になる所もありますが、湿度が低くカラッとした暑さになりそうです。関東や北陸、東北は23℃くらいで過ごしやすいでしょう。北海道はきょう11日よりやや高く、18℃から20℃くらいの所が多くなりそうです。

朝晩と日中の気温差が大きい季節になってきました。晴れる日ほど、日暮れとともに気温が下がりやすくなります。
羽織るものなど、調節しやすい服装でお出かけください。

情報提供元: tenki.jp日直予報士