きょう21日(木)も、九州~東北は大気の状態が不安定。局地的な激しい雨や雷雨に注意が必要です。特に、午後は秋田県や岩手県など、東北では「警報級の大雨」のおそれ。また、東北の日本海側や佐渡では、暴風にも警戒が必要です。

●前線を伴った低気圧や湿った空気の影響 午前中から激しい雨

きょう21日(木)は前線や低気圧に向かって、南から暖かい湿った空気が流れ込み、九州~東北にかけて広い範囲で大気の状態が不安定。午前中から所々で、1時時間に30ミリ以上の激しい雨が降っています。

午前11時までの1時間雨量の日最大値は、
山口県萩市須佐:46.5ミリ(09:54まで)
福岡県大牟田市:40.5ミリ(08:45まで)
長崎市長浦岳 :36.0ミリ(06:57まで)

また、熊本県や島根県、静岡県など、あちらこちらで1時間に20ミリ以上の土砂降りの雨が降りました。

21日夜には、前線上の低気圧が東北付近へ進み、前線が本州付近を南下する見込みです。21日午後は、低気圧が近づく東北を中心に警報級の大雨や暴風に警戒が必要です。

●21日午後 東北中心に警報級の大雨・暴風に警戒

きょう21日(木)の午後、特に大雨・暴風に警戒が必要なのが「東北」です。

低気圧が近づく東北では、午後は1時間に30ミリ以上のバケツをひっくり返したような激しい雨が降り、大雨となる見込みです。

21日12時から22日12時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
東北北部 150ミリ
東北南部 80ミリ
の見込みです。

また、東北日本海側の海上では、南西の暴風となる予想です。
21日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
東北日本海側 海上 20メートル(30メートル)
東北日本海側 陸上 15メートル(30メートル)

東北地方では、あす22日明け方にかけて、大雨による土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。また、東北の日本海側の海上では、きょう21日夕方~夜遅くにかけて、南西の暴風による交通障害に警戒してください。

【各地の注意・警戒期間】
九州と中国地方は21日夕方にかけて、
四国と近畿は21日夜遅くにかけて、
東海、北陸、東北はあす22日明け方にかけて、
局地的に激しい雨や落雷、竜巻などの突風に警戒が必要です。

●大雨が発生 とるべき対応は

実際に大雨が発生したら、適切な対応ができるよう、事前に確認しておくことが大切です。安全を確保するために以下の点に注意してください。

① 河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。

② 運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によって、ドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると、非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。

③ 山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。

④ 地下は浸水するおそれがあるため、雨漏りなど異変を感じたら地上に移動するようにしてください。地下では、危険を察知することが遅れてしまいがちです。こまめに気象情報を確認し、速やかに地上に移動できるようにしておきましょう。

⑤ 上流にダムのある河川の近くに住んでいる場合は、ダムの水位情報を確認するようにしましょう。大雨が長時間にわたって降り続くと、ダムは決壊を防ぐために放流を始める場合があります。

●非常に強い風とは?

非常に強い風とは、平均風速が20m/s以上30m/s未満の風を表しています。時速だと、およそ70km~110kmで、高速道路の自動車並みの速さです。これは、何かにつかまっていないと立っていられないような風で、車は通常の速さで運転するのが困難になります。このような風が吹くと、屋根瓦や看板が落下したり、飛散したりする恐れもあります。(なお、瞬間風速は平均風速の1.5倍程度になることが多く、時には3倍以上になることもあります。)

飛来物によって負傷する可能性がありますので、屋外での活動は警戒が必要です。非常に強い風が予想される場合には、植木鉢などは飛ばされやすい物は屋内にしまいましょう。

情報提供元: tenki.jp日直予報士